2017年7月6日 第27号

 ブリティッシュ・コロンビア州クリスティ・クラーク州首相は6月29日、自由党政権への不信任決議を受け、BC州ジュディス・ギチョン副総督と面会した際に、解散再選挙を申し入れたことを記者会見で明らかにした。

 不信任決議により副総督に州首相辞任の意向を伝えた後に、クラーク州首相が取れるアドバイスの選択肢は2つ。NDPへの政権移行を推薦、もしくは解散再選挙の打診。クラーク州首相は、不信任決議の前には、このどちらの選択肢も取らず、判断を副総督に委ねると記者団に語っていたが、この日の副総督との長い面会で解散再選挙をするよう説得していたことを明らかにした。クラーク州首相は記者会見で、「副総督は(自分が推した解散再選挙ではなく)もう一つの選択肢を選択した。その選択を尊重する」と語った。

 自由党は議会が再開してからも、政権引き伸ばし作戦とも言える行動を起こしていた。不信任決議案がNDPジョン・ホーガン党首から提出された翌日には、議長に対し「議長の役割」についての質問状を送っていた。

 5月9日の選挙で、自由党は最多の43議席を獲得したものの過半数には届かなった。NDPも躍進したが41議席で野党第1党に、グリーン党は3議席となった。通常なら議席数が最多の自由党が少数派でも政権を担っていくが、今回は、選挙後NDPとグリーン党が共通する政策などで協力していくことで合意。打倒自由党政権でも合意し、合わせて44議席で不信任を可決を目指すことを発表した。

 議会が再開した6月23日には通例通り議長が与党から選出され、投票可能議席数は自由党42、NDP・グリーン党44となった。これで自由党への不信任は可決されるが、その結果NDPに政権が移った場合、議長はNDPから選出され、投票可能議席数は自由党43、NDP・グリーン43と同数となる。そのため、「こうした場合、議長はどういう役割をするのか、多数の人が知りたいと思うことを質問した」と自由党マイク・デヨン党総務は質問状の意図を説明した。

 議会再開の式辞では、NDP・グリーンの政策を盛り込み、不信任決議の直前には式辞内容に同意するよう議会で野党議員に働きかけた。こうした自由党のなりふり構わない行為に、NDP、グリーン党は自由党による政権引き伸ばし作戦と批判。さらに、副総督にアドバイスをしない、州民は再選挙を臨んでいないと語っていた州首相の再選挙打診に「政権への執着が強い」との批判の声が上がった。

 

 

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