2017年6月29日 第26号
大リーグのトロント・ブルージェイズに所属する現役投手が不安神経症を告白した。24日、試合後に通訳を通して記者に語ったのはクローザーのロベルト・オスナ投手。
前日カンザスシティで行われたロイヤルズとの初戦で、4ー1とチームがリードしている場面で9回裏に登板できなかった理由を語った。
「野球から離れている時、フィールドにいない時に、すごく変な気分で、自分じゃないような感じに襲われる」という。フィールドにいる時は問題ないと語った。現在はチームに同行している精神科医と相談しながら治療を行っていくとしている。
現役のプロ選手が自身のメンタル的な問題を公表することは稀だという。専門家は今回のオスナ投手の公表を「勇気のある行為」と称賛している。スポーツ界のように常に精神的な強さを求められる世界では、自分のメンタル的な弱さを認めることを良しとしない傾向がある。今回の公表は、スポーツ界でのメンタルヘルスや中毒症などの問題に光を当てる第一歩になればと語っている。
現在22歳のオスナ投手は、今季ここまで29イニングを投げ、19セーブをあげている。昨年までもクローザーとして大リーグの最年少記録を塗り替えてきた実績を持つ。今季も大リーグ最年少での75セーブ到達を果たしたばかり。
ロイヤルズとの第3戦では勝敗がつかない場面で9回裏にマウンドに上がり、無失点に抑えた。「マウンドに上がっている時は毎回、投球のこと以外は考えない。いつも気分はいい」とオスナ投手。「昨日よりも、一昨日よりも、気分はいい」と語った。
ジョン・ギボンズ監督は、医師と相談しながら今後もオスナ投手を起用していくと語っている。