2017年6月8日 第23号
ブリティッシュ・コロンビア州の山あい、アルバータ州との州境に近いクートネイ国立公園を走る高速道路で、クマにエサを与えていたとしてドライバーが公園管理局に検挙された。
場所は、ラジウム・ホット・スプリングの東、高速93号線(バンフ=ウィンダミア・ハイウェイ)のマッケイ・オペレーション・センターからコッブ・レイク・トレイルヘッドまでの約11キロメートルの区間に設けられた『ノンストップ・ゾーン(no-stopping zone)』内。この規制は、クマなどの野生動物と人間の不必要な接触を避ける目的で、公園管理局が季節に応じて設定している。今年は5月29日に設定されたが、その直後の検挙だった。
また、オリーブ湖のデイ・ユース・サイトと、高速道路の南に向かう下り車線に併設されたブレーキ点検エリアも閉鎖され、商用車以外の停車が禁止されている。
今回のドライバーは、道路脇に現れたクマにフライドポテトを与えていたと、公園管理局のタニア・ピーターズさんは取材に答えている。野生動物の行動パターンを変えるのは容易でないため、公園や高速道路の利用客をいかに教育するかが私たちの役目だとピーターズさん。ほとんどの人はノンストップ・ゾーンの規制に従っているが、局の係官が注意しなければならないケースも度々起こっているという。もしも注意に従わない、または、危険が伴うような極端なケースでは、係官が当事者を検挙することができる。
この地域のノンストップ・ゾーンは2014年に初めて導入された。オリーブ湖のそばにグリズリーの親子が出現し、それを見ようと一時停止するドライバーらのために、あたりの道路状況が極端に混雑したことが、その理由だった。以降、野生動物の出現状況に応じて、この規制が設定されるようになった。
昨年は文書による警告4件と、2件の罰金刑が言い渡されている。今回のフライドポテトの件では、法廷で有罪判決が出された場合、最高で2万5千ドルの罰金となる。