2017年3月16日 第11号

 アルバータ州エドモントンに住むブローディ・スクラムさんは、大の車好き。しかし自分の好きなだけ車を所有するのは難しい。そこでスクラムさんは、代わりに娘のダイアナちゃんのための、中古の子供用電動乗物玩具(電動カー)をインターネット上の売買サイトから購入、新品のように修復してプレゼントすることにした。ちなみに、ダイアナちゃんの電動カーは、高級スポーツカー、アウディR8スパイダーを模したものだ。

 すっかり調子に乗ったスクラムさんは、地元のストレリー子供病院の協力を得て、今度は病気の子供たちのために電動カーを修復することにした。

 そうしたスクラムさんの電動カーをプレゼントされたのは、5歳になるバエリン・バゼルちゃん。彼女は動脈の閉塞を起こす大動脈血管炎を患っており、脳梗塞を起こしたこともある。そのためにバゼルちゃんは長い距離を歩くことができない。

 そんな彼女のためにスクラムさんが手がけたのは、キャデラックのSUVを模した明るい紫色の電動カー。バゼルちゃんの両親は、この電動カーがあれば、彼女は普通の子供と同じように犬と散歩したり、ちょくちょく外出したりできるようになり、その生活を大きく変えるだろうと、取材に話している。

 笑顔で愛車を乗り回すバゼルちゃんの姿を見守るスクラムさんは、こうした笑顔のために、これからも中古の電動カーを修復して子供たちにプレゼントしていきたいと語っていた。

 

 

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