2017年3月16日 第11号

 下院議会が338人の若い女性で埋め尽くされた。圧巻ともいえる光景だが、これは今月8日、国際女性デーのイベント。各選挙区から、18歳から23歳までの女性が1人選出され、この日の国会に出席した。70人の先住民族女性も含まれている。

 今回のイベントは、女性の政界進出を支援する組織イコール・ボイスの協力によって実現した。イベントに出席したジャスティン・トルドー首相は「なかなかいい光景だ」と笑顔で若い女性議員候補を出迎えた。

 首相への質疑応答になるとなかなか厳しい質問も。イスラム教徒への迫害、選挙制度改革断念、先住民族問題など、カナダが抱える社会問題が次々と飛び出した。

 今年は、カナダでほとんどの女性が選挙権を得て、ちょうど100年となる。現在、下院は338議席のうち女性議員は88人、全体の26パーセントを占める。これはカナダ史上、最も多い数字。しかし、まだまだ少ない。今回のイベントは、若い女性に国会を体験することで、政治への関心を持ってもらい、政界入りへの可能性を後押ししている。

 

 

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