2017年2月9日 第6号

 女子サッカー、カナダ対メキシコの親善試合が4日、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市BCプレースで行われた。

 昨年ブラジルのリオ・デジャネイロで開催されたオリンピック夏季大会で2大会連続銅メダルを獲得した女子サッカーカナダ代表の記念試合と題された試合は、オリンピックを最後に引退を決めた3選手の引退試合でもあった。

 引退したのは、ウィルキンソン、タンクレディ、ノールトの3選手。いずれも2015年にカナダで開催されたワールドカップを含め長年代表を務めたベテラン選手たち。名前が告げられると、前日から続く雪にもかかわらず会場に詰めかけた2万2508人のファンから大きな拍手が沸き起こった。

 試合終了後には引退セレモニーが行われ、3選手とも家族と共に晴れやかな表情でファンとの別れを惜しんだ。

 セレモニー後に記者の前に現れたタンクレディ選手は今の心境を聞かれると「圧倒される感じ」と笑顔で答え、「勝てて良かった。いろいろ感情が揺れ動いた日だった」と複雑な表情を見せた。次のW杯では選手ではなく、何らかの形で貢献できればと思っているとも語った。

 試合はベッキー選手が2得点したカナダが3−2で勝利。若い選手が活躍する展開に新旧交代を感じさせる一戦となった。唯一残ったベテランで主将のクリスティーナ・シンクレア選手は、「ずっと一緒にやってきた仲間なのでいろいろと感じるものがある」と語ったが、彼女たちの活躍は次の世代に必ず引き継がれていくと前を向いた。

 

 

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