2017年2月9日 第6号

 ブリティッシュ・コロンビア州で最も物議を醸しているトランスマウンテン・パイプライン拡張計画で、承認した同州クリスティ・クラーク州首相に利益相反の疑いがあるとして市民団体が訴えを起こしていることが1月31日分かった。

 同パイプライン拡張計画は、アルバータ州エドモントン市近郊からBC州バーナビー市まで延びるオイルサンドを運ぶ現存するパイプラインを拡張するキンダーモーガン社が手掛ける68億ドルの事業。昨年11月に連邦政府が承認を発表。その後、クラーク州首相がBC州政府が要求する5つの条件を満たしたとして承認を発表した。

 これに対し、非営利団体とパイプライン建設反対市民団体が、自由党がキンダーモーガン社と関係企業から6年以上にわたり56万ドルの献金を受け取っていた事実を提示。クラーク州首相はこの間、党から年間5万ドル合計30万ドルの助成金を州首相として受け取っていたことから、同社が手掛ける事業計画への州首相の承認は利益相反の疑いがあるとして訴えている。2団体は、州が承認した環境調査証明を再精査するよう申請している。

 

 

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