2017年2月2日 第5号

 ブリティッシュ・コロンビア州サレー市で5年前、元ガールフレンドを射殺した犯人に便宜を図っていたとして告訴された容疑者に1月27日、判決が言い渡された。しかしその刑期は18カ月で、娘を失った両親は落胆を隠せないでいた。

 当時19歳だったサイモン・フレーザー大学の学生メープル・バタリアさんは2011年9月28日、元ボーイフレンドのガージンダー・ダリワル受刑者に同大学の駐車場で銃撃を受け死亡した。ダリワル受刑者には、すでに第2級殺人罪で終身刑が言い渡されている。

 このダリワル受刑者に車を貸し、ダリワル受刑者のストーカー行為を幇助(ほうじょ)したのがガルシマー・べディ受刑者。本人自身もバタリアさんにストーカー行為を働き、ダリワル受刑者に彼女の行動を報告していた。べディ受刑者に対し検察は6年の禁固刑を求刑していたが、弁護側はべディ受刑者は、何の怨恨感情を持たない人物の殺人に、積極的に加わっていたわけではないと反論していた。

 判決後、裁判所の前で報道陣のインタビューに答えたバタリアさんの母親は、流れ落ちる涙をぬぐいながら、この国の裁判制度は改革する必要があると訴えていた。

 

 

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