2017年1月12日 第2号
サスカチワン州ブラッド・ウォール州首相は4日、自身がリツイートした内容が、下品な言葉でジャスティン・トルドー首相を侮辱していたとしてリツイートを削除すると共に謝罪のツイートを掲載した。
元のツイート内容は、トルドー首相が導入しようとしている炭素税についてのもので、炭素税を批判する内容と共に最後にハッシュタグで愚かな人と付け加えられていた。
これについてウォール州首相は、リツイートした時にはハッシュタグの部分に気が付かなったと説明。炭素税については議論が分かれているが、だからといって侮辱した言葉を用いて良いということではないと述べ、注意すべきだったと謝罪した。
環境問題・気候変動対策に力を入れるとしているトルドー首相は、その対策の一環として昨年炭素税導入を発表。全国の州首相に理解を求めた。しかし、ウォール州首相は強烈に反対を表明。サスカチワン州の主要産業としてだけではなく、カナダの主要産業でもある同州の産業に大きな影響を与え、効果は薄いと主張している。
トルドー首相によれば、炭素税による歳入分は全てその州に還元される仕組みになるという。その歳入で農業や鉱山業への補償を行えると説明している。
炭素税導入は2018年から1トンにつき10ドルから始め、毎年10ドルずつ引き上げ、2022年までに1トンにつき50ドルまで引き上げる予定になっている。ただ、炭素税以外にもキャップ&トレードシステムの選択肢も設けられている。
ウォール州首相は課税という形ではなく、技術革新によって温室効果ガスの削減を目指すべきと主張している。