2016年12月15日 第51号

 世論調査会社アンガス・リードが毎年恒例の全州首相支持率調査結果を13日、発表した。1位はサスカチワン州ブラッド・ウォール州首相で58パーセント、次いでマニトバ州ブライアン・パリスター州首相50パーセント、ブリティッシュ・コロンビア州クリスティ・クラーク州首相が35パーセントで続いた。

 4位にアルバータ州レイチェル・ノテリー州首相で31パーセント。ノバスコシア州スティーブン・マックニール州首相と同数だった。

 2015年5月にアルバータ州で大勝した新民主党(NDP)党首ノテリー州首相は、就任当時は53パーセントの支持率があったが、今回の調査では不支持が59パーセントとなった。

 背景には、原油価格の急落から未だ州経済が低迷している中、炭素税導入への積極的な参加などがあるとみられる。今月2日にはアルバータ州エドモントン市の州議事堂前で炭素税反対を訴える集会が行われた。そこには、炭素税が直接影響する中小企業経営者や石油事業関係者など千人が集まった。その集会中にはノテリー州首相を「投獄しろ、投獄しろ」と声を揃えて叫ぶ場面も見られた。ただノテリー州首相は今月6日にジャスティン・トルドー首相が発表したパイプライン建設承認を評価するなど、石油産業を推進している。

 一方、同じく天然資源産業が盛んなサスカチワン州、マニトバ州のウォール、パリスター両州首相は、連邦政府の炭素税導入に反対を表明している。特にウォール州首相は以前から声高に反対し、炭素税強制導入をされれば連邦政府を提訴する構えも見せている。

 その他、ケベック州フィリペ・クイラード州首相は30パーセントで5位、オンタリオ州キャサリーン・ウィン州首相はわずか16パーセントで最下位だった。

 

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