2016年8月11日 第33号

 北米一のスキーリゾートとして知られるウィスラー・ブラッコムリゾートを所有するウィスラー・ブラッコム・ホールディングスが、アメリカの巨大リゾート企業ベイル・リゾーツに買収されることが8日、分かった。ベイル・リゾーツが明らかにした。買収金額は13億9千万ドル。

 ウィスラーマウンテンとブラッコムマウンテンからなる同リゾートは、冬はスキー、夏はマウンテンバイクやハイキングなど、1年を通してアウトドアが楽しめるリゾートとして、北米でもトップクラスの実績を持つ。2010年にはバンクーバー冬季オリンピック・パラリンピックの会場としても利用された。しかしオリンピック以降、特に業績が伸びたということはなく、昨シーズンは雪が少なくスキー客が激減するなど苦戦していた。そのため、天候による不安定要素などを解消するために、現在施設のアップグレード化を図っている。

 一方、ベイル社はアメリカのコロラド州やオーストラリアに同様のリゾートを所有し、ウィスラー・ブラッコムを買収することで、北米、オセアニア、そしてアジアを含む環太平洋の顧客を取り込みたい狙いがある。ベイル社が所有するリゾートの共有パスで全リゾートを利用できるようになり、ウィスラー・ブラッコムもこの中に含まれるとしている。

 今回の発表で、ウィスラー・ブラッコムの株式は47・6パーセント、ベイルは9・7パーセント上昇した。最終的には今秋にも契約が締結される予定で、その後はウィスラー・ブラッコムで大幅な改善が行われるとみられている。

 

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