2016年8月4日 第32号
ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーで7月30日、様々な理由で少数グループとみなされる人々が集うパレードが開催された。
同市東部のコマーシャル・ドライブで行われた、ダイク・マーチと名づけられたこのイベントは、今年で13回目となる。またこの日は、全国規模で行われる性的少数者らのパレード、プライド・パレードの前日だった。
プライド・パレードのように企業スポンサーもつかず、有名人や政治家も見向きもしないダイク・マーチの規模は、比べものにならないくらい小さい。しかしその主催者は、このイベントの目的は、そのプライド・パレードからもはじき出されるような本当の少数グループにそうした機会を与えるためだと取材に語っていた。
これは、プライド・パレードでは居場所を見つけられない人、無視されていると感じる人、また何かに参加しようとするたびに苦労を強いられる人などのためのパレードだと、主催者の1人は取材に説明している。
それを裏付けるかのように、今回は昨今の黒人に対する公権力の暴力事件を糾弾(きゅうだん)するグループ、「黒人の命は大切だ(Black Lives Matter)」が参加。同グループによると、プライド・パレードの主催者は白人中心主義に陥り、自分たちの参加を拒否したと非難している。
同グループはパレードの先導役を務めたほか、途中で、アメリカ・オーランドのゲイ・ナイトクラブで起こった銃乱射事件の犠牲者を悼む黙祷も執り行った。
このイベントは、様々な差別が根付いたコミュニティに対しインパクトを与えており、「黒人の命は大切だ」としてもそれに敬意を表して参加したと、グループのメンバー、シシリー=ビレ・ブレインさんは取材に語った。
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