オンタリオ州オタワで3日、道端でレモネードを売っていた少女らが、販売に必要な許可を当局から得ていなかったことを理由に、そのスタンドを撤去するよう指導された。

 同市のリドー運河沿いに並行して走るエコー・ドライブとコロネル・バイ・ドライブを隔てる、幅5メートルほどの緑地にスタンドを出していたのは、エリザ・アンドリュースちゃん(7歳)と、妹のアデラちゃん(5歳)。特にコロネル・バイ・ドライブは、ナショナル・キャピタル・コミッションが管理するパークウェイの一部で、5月から9月までの日曜日は車の通行が禁止され、歩行者のほか自転車やローラーブレード愛好家に解放されている。

 こうした絶好のロケーションで、サマーキャンプに参加する費用を捻出するためにレモネードを1杯1ドルで売っていた姉妹。好天にも恵まれ、2時間足らずで52ドルの売り上げがあったという。

 しかし午前11時ごろ、自転車で通りかかった女性が、ここでの物品の販売は禁止されていると彼女らに忠告。一緒にいた父親のカーティス・アンドリュースさんは、にわかにはこの女性の言うことを信じられなかったが、やがて到着したナショナル・キャピタル・コミッションの係員に、そのとおりであると告げられた。

 係員の対応は丁寧だったが、制服姿の彼からは威圧的な雰囲気があったと、アンドリュースさんは取材に語っている。また、その場で販売許可を購入すると係員に申し出たものの、却下されたと付け加えている。

 結局その場から撤収せざるを得なかったエリザちゃんたち。「せっかく多くの人にレモネードを買ってもらえていたし、私たちも楽しみながらやっていたので、正直悲しい」と、心境を語っていた。

 コミッションが所有地を管理するのは当然のことだが、7歳と5歳の子のレモネード・スタンドに対しては柔軟な対応があってもいいのではと、取材に語っていたアンドリュースさんだったが、翌日コミッションのオフィスに子供ともに訪れたところ、広報担当から柔軟性にかける対応を謝罪された。

 さらに担当者は、規則であっても、市民の楽しみを奪うようなものにならないよう努力すると説明していた。これを聞いたアンドリュースさんは、販売許可の手続きの簡素化や、申請料を子供たちの売り上げを損なわない金額にするよう要望していた。

 

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