オンタリオ州は8日、独自の環境対策計画を発表。5年間で83億ドルの予算を計上し、環境対策に本格的に乗り出す。今回の計画には来年1月から実施するキャップ&トレード制度への参入や、住宅暖房費、ガソリン価格への事実上の課税導入、さらには電気自動車購入者への返金制度、電気自動車所有のための改築費への支援などを盛り込んでいる。
その前日の7日には、アルバータ州で炭素税導入に関する法案が州議会で可決された。これにより来年1月1日より暖房費やガソリン価格に炭素税が導入されることになる。アルバータ州は導入から2年間で30億ドルの歳入を見込んでいる。これらはグリーンインフラ費用に充てられる予定のほか、温室効果ガス削減のためのプロジェクトにも回される。
さらに連邦政府でも炭素税か同様の制度導入に向けた動きが始まっている。ジャスティン・トルドー首相は今月初め、炭素税に似た制度導入に対し前向きな発言をしている。ビル・モルノー財務相も同様の制度導入は温室効果ガス削減対策として経済的にも効果的との意見を述べている。
連邦政府は2030年までに2005年比で30パーセントの削減目標を掲げている。炭素税導入には反対する州も多く、今夏にも連邦政府と州政府とで話し合いが行われる予定になっている。
炭素税についてはブリティッシュ・コロンビア州ですでに導入されているが、クリスティ・クラーク州首相になって以降、2012年より価格が凍結されている。クラーク州首相は価格を引き上げる計画をすでに発表しており、連邦政府は早い段階で実施するよう促している。
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