カナダ銀行は4月29日、紙幣に印刷する女性肖像画の候補を12人に絞ったと発表した。これまでカナダの歴史で女性が紙幣の肖像画として採用されたことはなく、今回が初めてとなる。
今年3月の国際女性デーにジャスティン・トルドー首相が女性肖像画採用を発表して以来、諮問委員会には4月15日の締め切りまでに、2万6000件の意見が寄せられ、約460人の女性が候補として名前が挙がった。
肖像画として採用される条件は、カナダ生まれ、もしくはカナダ市民権取得者で、素晴らしい功績を残し、1991年4月15日以前に亡くなっていること。
今回はこの条件を満たした公募から12人に候補が絞られた。候補者は以下の通り。アルファベット順。
ピテオラック・アシューナ(1904‐1983) イヌイット芸術家
エミリー・カー(1871‐1945) 著名な芸術家、作家
テレセ・カスグレイン(1896‐1981) 活動家、政治家。 ケベックで女性参政権運動を起こし、カナダ初の女性党首となった
ヴィオラ・デスモンド(1914‐1965) ノバスコシア州の黒人ビジネスウーマン。同州での黒人差別と戦ったことで知られる
ロッタ・ヒッチマノヴァ(1909‐1990) 人道活動家。カナダユニテリアンサービス委員会創設に関わった
ポーリン・ジョンソン(1861‐1913) 詩人、作家
エリザベス・マックギル(1905 ‐1980) 世界初の女性航空機デザイナー
ネリー・マックラング(1873‐1951) 政治活動家、教師、政治家。女性参政権運動リーダー
ルーシー・モード・モンゴメリー(1874‐1942) 作家。「赤毛のアン」の作者
ファニー・ローゼンフィールド(1905 - 1969) 1928年夏季オリンピック陸上競技ゴールドメダリスト
ガブリエル・ロイ(1909‐1983) フランス系カナダ人作家
イドラ・セイント‐ジョーン(1880‐1945) ケベックのジャーナリスト
今後はこの12人について世論調査を行い、調査をもとに専門家などの意見も交え、諮問委員会が3人から5人に絞り込み、ビル・モルノー財務相に提出。最終的には財務相がカナダ銀行法に基づき決定する。
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