ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市は、使用されていない鉄道敷地の買収でカナディアン・パシフィック鉄道と合意に達したと、7日発表した。

 対象となるのは、ミルトン通りから1番アベニューまでを南北に延びるアービュタス線の敷地で、総延長約9キロメートル、面積は42エーカーで、買収額は5500万ドル。

 鉄道輸送には全く使われていなかったこの敷地は、4年以上市と鉄道会社の間で買収交渉が続けられてきたが、双方の折り合いがつかず合意点を見出すことはできなかった。さらに、2014年夏には鉄道会社が敷地内に作られていた市民菜園を一方的に撤去、この問題がにわかに脚光を浴びることとなった。

 バンクーバー市市長グレガー・ロバートソン氏は、今回の合意は歴史的なものと評価、市はこの敷地をフォールス・クリーク地区からマーポール地区までを結ぶ市民のための徒歩・自転車専用道路(グリーンウェイ)の整備に取り掛かるとしている。その手始めとして、アービュタス・グリーンウェイ・プロジェクト・オフィスを設置、同グリーンウェイのデザイン・プロセスを監督するとともに、最終デザイン案に対する市民からの意見を受け付けることにしている。

 

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