ブリティッシュ・コロンビア州ローワーメインランドの公共交通機関を運営するトランスリンクは先週、紙製回数券(フェアセーバーズ)の販売を1月いっぱいで終了すると発表した。
また1月中であっても、店頭の在庫がなくなった段階で販売終了となり、その後は電子カードのコンパスカードを購入し、いくらかの金額(stored value)をカードにチャージすることで、今までどおりの割引価格で交通機関が利用できるとトランスリンクは説明している。
なお、すでに購入している紙製回数券は、バスでは今までどおり利用できる。スカイトレインやシーバスでは、設置されている改札ゲートが全て閉鎖(稼動)されない限り、使用できる。
トランスリンクはコンパスカードが普及していくのに合わせ、利用者が新しいシステムに慣れるよう、稼動する改札ゲートの数を増やしている。特にバス以外の機関を利用した際のタップアウト(降車時や駅から出る時の読み取り)を忘れないよう、呼びかけている。
なお、昨年からBC州障害者同盟などが指摘、予想していたとおり、手が不自由などの理由でコンパスカードを読み取り機にかざせない人は、ゲートが全て稼動してしまうと自力では交通機関が利用できないという問題が、ゲートの稼動開始とともに浮き彫りになってきた。
この問題に対しトランスリンクは今のところ、身障者用の改札ゲートのみ解放しておくことで対応しているが、それでは開いているゲートに通行人が集中、電動車いすなどとの事故の危険性が高くなると指摘する声も出ている。