UBC・新渡戸記念庭園

森と海に囲まれた、広大な敷地にあるUBC。キャンパスのあちこちで、花の賑わいを満喫できる。中でも、北米でも高い評価を受ける日本庭園のひとつ、新渡戸記念庭園は、バンクーバー周辺でも桜の名所として人気が高い。土塀に囲まれた庭園内には、大小さまざまな灯篭や、本格的な茶室があり、しばし和の雰囲気に浸ることができる。池の水面に映る桜の花も格別。キャンパス内のBio Sciences Road(6300ブロック)近辺には、バンクーバーでは非常に珍しい、淡紅色の糸括がある。
UBCは少し高台になっているので、開花の時期は遅めと考えよう。

 

スタンレーパーク

バンクーバーの観光スポットのナンバー1、市民の憩いの場でもある、広大なスタンレーパーク。原生林の緑に覆われた森林浴スポットとしても人気があるが、桜も見事だ。実は、バンクーバーの桜の起源はスタンレーパークにさかのぼると言ってよいだろう。第一次世界大戦に参加した日系人を称えて、神戸市と横浜市の市長が、500本の桜を贈ったのが最初のようだ。慰霊碑周辺に植えられている。その後も引き続き、贈られた桜が、春のバンクーバーを染めるようになった。ローズガーデン、テニスコートやロストラグーンの辺りも美しい。

 

クイーンエリザベスパーク

エリザベス女王が1939年に来訪したことを記念して、その翌年、生まれた公園、クイーンエリザベスパーク。ブローデル植物園やピッチ&パットゴルフ(ミニゴルフ)、テニスなども楽しめる。バンクーバー周辺では訪問者数で、スタンレーパークに次ぐ人気を誇る公園だ。リトルマウンテンと呼ばれるエリアは、市内で一番の高台にあり、海やノースショアの眺望も魅力。桜は園内数ヶ所にあるが、ソメイヨシノが多いQuarry Gardenの辺りが、ピクニックスポットでもあり、絶好のお花見スポットだ。

 

バンデューセン植物園

1911年から60年まではショーネシーゴルフクラブがあった場所に生まれたバンデューセン植物園。面積22ヘクタールの大きな植物園で、ラバーナム(キハナフジ)で有名だが、桜の美しさも秀逸。園内全体に24種類100本以上あって、3月から5月にかけて、順番に開花する。4月7、8日にはジャパンフェアが開催されるほか、4月7日から28日の間の土曜日の11時から14時まで、アーティストの指導の下、美しい桜を愛でて絵を描くワークショップも(50ドル)。

ベニエパーク

グランビルアイランドの西、バンクーバー博物館、バンクーバー海洋博物館、HRマクミランスペースセンターのあるバニエパーク。ダウンタウンの対岸、海に面した公園で、爽やかな潮風に吹かれながらお花見はいかが? 広い芝生のエリアもあり、ピクニックもオススメ。バンクーバー博物館の駐車場のそばにある、ソメイヨシノの木が見事だ。

 

キツラノビーチ

キツラノビーチ沿いでも桜が楽しめる。ソメイヨシノが中心。天気の良い日、お弁当を持って、出かけたい。あるいは買い物のついでに、お花見としゃれこもう。

 

スパニッシュバンク

ジェリコビーチからさらに西、UBCに近いスパニッシュバンク。スナックバーのそばに白普賢がある。

 

シティホール

昨年2011年に、市制125周年を迎えたバンクーバー。記念にシティホール横にも7本の桜の木が新たに植えられた。

 

Tisdall Park(6210 Tisdall StreetとWest 49th Avenueの角)

オークリッジモールに近い公園は、ウィットコムの名所。彼岸桜の仲間なので早咲き。可憐な桃色の花が春風に揺れる。

 

Callister Park(2875 Oxford Street at Renfrew Street)

PNEに近いCallister Parkは、特に有名な公園ではないが、22本の白普賢が美しい。名前のとおり、真っ白な美しい花は、例年、4月中旬から末にかけてが開花シーズン。

 

コールハーバー

ウエスティンベイショアの辺りを中心に、ショウゲツ、白普賢など。ウォーターフロントからスタンレーパークにかけて、穏やかな春の日差しを浴びながら、のんびり散策しながらお花見できる。

バーナビーマウンテン

SFUのバーナビーキャンパスのあるバーナビーマウンテンパークの桜もオススメ。バンクーバーを一望にする素晴らしい景色と桜の競演。

 

そのほか、ノースバンクーバーのディープコーブや、曙が美しいリッチモンドのミノルパークやバンクーバー国際空港周辺、どちらかというと若木の多い、スチーブストンのギャリーポイントパークなど、ローワーメインランド各地に多数、お花見スポットがある。

 

バンクーバー・チェリーブロッサム・フェスティバルVancouver Cherry Blossom Festival

2005年に始まったフェスティバル。非営利団体が運営。バンデューセン植物園、クイーンエリザベスパークでお花見をしながら散策するツリートーク&ウォーク、俳句のコンテストなど。

http://vcbf.ca/home/volunteer

このウェブサイトにボランティアの“チェリースカウト”が、各場所での開花状況をチェックして、最新情報をアップしている。チェリースカウトとして、フェスティバルに参加することもできる。

 

チェリージャムダウンタウン
4月5日(木)
時間:11:00から13:30
場所:バラード駅のインドアコンコース
チビ太鼓、沖縄友愛会琉球太鼓などの演奏、日本料理のデモンストレーションほか。
ファンドレイジングに、Tojo’s、Miku、酒楽、Toshi’s、Zen & Zestによる弁当の販売もある。ウェブサイトから予約が必要。

 

Sakura Days・ジャパンフェア
4月7日、8日
時間:10:00 – 17:00
場所: バンデューセン植物園
料金:大人10ドル、65歳以上と13歳から18歳8ドル、3歳~12歳6.50ドル、ファミリー(大人2人と19歳以下2人)24ドル
フードコーナーは例年、焼きそばやたこ焼きなどの屋台メニューが並ぶほか、茶道のデモンストレーション、日本酒のテイスティング、太鼓や尺八、琴をはじめ和楽器の演奏など。

これらは、多彩なプログラムのほんの一部。詳細はウェブサイトで。

http://www.vcbf.ca


(西川桂子)

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。