大人気 Peak 2 Peak ゴンドラと周辺アクティビティ

 

北米最大のスキー場、ウィスラーは世界中のスキーヤーに知られる冬のスポットして有名。しかしながら近年では、夏でも多くの観光客が訪れている。その大きなきっかけとなったのが、ウィスラー山とブラッコム山を結ぶゴンドラ、Peak 2 Peak(ピーク・トゥ・ピーク)だ。このゴンドラは、2010年に開催されたバンクーバー/ウィスラー五輪に向けて、2009年に完成された。2つの山の谷には、ケーブルを支える支柱がなく、両山に2つの巨大な支柱があるだけ。ゴンドラはまるで天空に浮くかのように宙ぶらりん状態。そこから眺める景色はとても美しく、ウィスラー周辺の景色を堪能できる。夏のウィスラーには、それ以外にも魅力的なアクティビティがたくさん!ゴンドラに乗ってプチ・ハイキングもできる。バンクーバーからウィスラーまでは車やバスでおよそ2時間。あまり知られていない魅力的な夏のウィスラーを紹介しよう。

  

Photo by David McColm  / Whistler Blackcomb

Photo by Toshi Kawano / Whistler Blackcomb 二人乗りなので、親子で乗れる乗り物。 このレトロな感じが一層楽しい

   

ギネスブックにも載ったPeak 2 Peakの魅力

 ウィスラーとブラッコムを繋ぐPeak 2 Peakは、全長4.4キロメートル。約3キロもの距離は、支柱なしでケーブルだけで支えられている。最高の高さは、436メートルだ。まさに世界最長のゴンドラで、その長さと高さで今年、ギネスブックのワールドレコードにも認定された。

 行き方は、簡単。まずはウィスラー・ビレッジのベース駅からゴンドラに乗り、ウィスラー山頂へ向かう。所要時間およそ25分。降りると左手には、軽食などを楽しめるラウンドハウスがあり、さらにそのまま左手に10メートルほど歩くと、Peak 2 Peakのステーションがある。

 Peak 2 Peakでは、そのまま来たゴンドラに乗ってもいいけれど、ちょっと待って!…というのも、全26機あるゴンドラの中で、2機だけはボトム部分がガラスのものがあるからだ。このゴンドラに乗れば、足元からも景色を堪能できて、スリリングに楽しめる。ステーションでは、そのグラス・ボトム・ワンと呼ばれるガラス機のゴンドラがあと何分ほどで到着するのか教えてくれる電光掲示があるので、チェックすると良い。

 Peak 2 Peakに乗ってウィスラーから反対側のブラッコムまでの所要時間は、およそ12分。ブラッコムに到着したら、さらに頂上につながるセブンスヘブンまで、バスとリフトを使ってアクセスできる。6月中旬からは、ブラッコムグレーシアが、フリースタイル・スキーヤー、スノーボーダーのためにスキー場をオープンしているので、ぜひジャンプしているスキーヤーを見てみよう。

 

ウィスラービレッジからPeak 2 Peakステーションまでアクセスするゴンドラは、2014-2015シーズンにオープンしたばかりの新しいもの。雄大な景色を見るために窓が大きいのが特徴で、乗車している所要時間は約25分だ

 

Peak 2 Peakのステーションに入ると、あと何分でグラスボトムのゴンドラが来るのか、わかるような掲示がある

 

自分の体力分だけ楽しめるプチ・ハイキング

 ウィスラー・ビレッジからゴンドラに乗ってPeak 2 Peakステーションがあるラウンドハウスのエリアに来たら、さらにウィスラーの魅力を知るために、ぜひ頂上へ向かうピーク・チェアにも乗ってみよう。

 ピークチェアに乗ると、そこからハイキングが楽しめるトレイルがあるので、お散歩気分で歩いてみるといいだろう。ハイキングのコースはなんと全長50キロ。あまり無理せず、自分で歩けるだけハイキングするのがオススメ。

 さらにくわしいハイキングコースに関しては、現地のインフォメーション・センターで『Whistler Alpine Hiking Trails』というマップをもらうか、ウィスラー・ブラッコムのウェブサイトからチェックできる。

 

Photo by Justa Jeskova / Whistler Blackcomb

 

リフトやゴンドラから熊を見ることもできるかも!?特に日中の涼しい時間帯や朝に行くと見れる確率が上がる

 

マウンテンバイクでダウンヒル体験

 冬は世界中のスキーヤーで賑わうウィスラーだが、今では世界中からマウンテンバイク愛好家がやって来る。ウィスラー周辺には、100以上ものマウンテンバイクのトレイルコースがあり、またウィスラーのゴンドラやリフトを使って、ダウンヒルを楽しむことができる。整備されたダウンヒル・コースを走ると、まるでジェットコースターのような気分を味わうことができる。

 コースは初心者から楽しめるイージーなものから、上級者も満足できる険しいコースまである。スクールやレンタルも充実しているので、まだダウンヒル体験したことがない、という人も気軽に楽しむことができる。

 大人用のバイクのレンタル料金は、半日で$89.99、一日で$129.99から。 またレッスン代金はリフト券付きで、半日$100、一日$136となっている。

ウィスラー・ゴンドラの営業時間

 午前10時〜午後5時  ※時期により、各ゴンドラやリフトのオペレート時間が変わるので、くわしくは インフォメーション・デスク、またはウィスラーのウェブサイトでチェック!  

http://www.whistlerblackcomb.com

リフト、ゴンドラ料金

 1日券 $54.95  シーズン券 $79.95  ※1日だけなら$54.95だが、夏の間に何度でも訪れることができるシーズン券は、$79.95という安さ!

 

Photo by Paul Morrison  / Whistler Blackcomb

 

大人から子どもまで楽しめる!アドベンチャー・ゾーン

 ブラッコムの山の麓、通称アッパービレッジと呼ばれるエリアには、夏の間、アドベンチャー・ゾーンが出現する。

 このエリアのテーマは家族で遊べるアトラクション。サーカスのようなアクロバット的空中遊泳を楽しめるトランポリン、通称スカイバンジー・トランポリンと呼ばれるものや、ジェットコースターのように楽しめる二人乗りのウェストコースター・スライドがある。その他にもミニゴルフやバルーンスライド、ポニー乗馬など、子どもたちが楽しめるアトラクションがたくさん!

 このアドベンチャー・ゾーンは、9月7日までオープンしているので、ぜひこの時期にウィスラーに訪れる方は寄ってみよう。

 なおアドベンチャーズゾーンのアクティビティを楽しむパスは、5回券が$44。その他、10回券、15回券、20回券がある。

 営業時間は、日曜日から木曜日が午前10時から午後6時まで。金曜日と土曜日が午前10時から午後8時までとなっている。

 

Photo by Toshi Kawano / Whistler Blackcomb 空中で自由気ままな格好ができるアトラクション。思わず大人も参加したくなる

 

ウィスラーでもできる人気パドルボード

 今、パドルボードは世界的に流行しているが、ウィスラーでも気軽に楽しめるアクティビティだ。このパドルボードは、ボードの真ん中で正面を向いて立ち、1つのパドルを使って漕ぐアクティビティだが、他のボードスポーツと違って安定感があり、大人から子どもまで気軽に楽しめる。しかも、ウィスラーにはあまり波が立たない湖が多く、初心者でも安心。

 代表的な湖としては、ロストレイク、グリーンレイク、アルタレイクがある。アルタレイクでは、パドルボードのレンタルもあり、1時間$17.50で借りることもできる。車があればビレッジ内のスポーツショップでレンタルして、行きたい湖でパドルボードを楽しむことができるし、レンタルバイクを借りてアルタレイクまで向かい、そこでパドルボードを借りるのもいいだろう。

 ウィスラーならではのリラックスした時間を楽しむには、まさにもってこいのアクティビティだ。

 

今や世界で大人気のパドルボード。まだの人やったことがない人は、ぜひウィスラーに来た機会にやってみよう

 

(取材 飯田房貴) 


 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。