2018年7月12日 第28号
七夕の夜に白星だ!6月9日にホームで勝利して以来、2連敗していたホワイトキャップスが連敗を脱出した。カマラ、マッチのベテラン二人が試合を決めた。
ホワイトキャップスに戻ってきたDFワストン(中央)。W杯でも決めた、得意の高いヘッドをこの日も見せたが…。7月1日コロラド・ラピッズ戦。(Photo by Preston Yip)
7月7日(BCプレース:22,120)
バンクーバー・ホワイトキャップスFC 3―2 シカゴ・ファイア
ホワイトキャップスは28分にFWカマラ(#23)が決めて1‐0。しかし、シカゴも前半終了間際に1点を返して同点で前半を終えた。後半早々にMFマッチ(#77)のゴールで2‐1と再びリード。72分にはカマラがダメ押しの3点目を入れ、ホワイトキャップスが勝利した。
ベテランの活躍で連敗脱出
2試合無得点だったホワイトキャップスを救ったのは、やっぱりベテランだった。28分、欲しかった先制点をゴール前の混戦を制してもぎ取った。
「自分の使命はゴールを決めること」とカマラ。フォワードとしての役割を強調した。この日は後半にもダメ押しの3点目を、成長著しいMFデイビーズ(#67)とのコンビで決めた。これが今季8ゴール目。そしてカマラ自身MLS通算106ゴールとなり、ゴール数でMLS歴代7位となった。
本人は知らなかったようで、試合後記者から感想を聞かれると「知らなかった。ありがとう」と笑った。会見では自身の記録よりデイビーズの活躍がうれしかったようで、「ああいう才能のある若い選手をこれからもサポートしていきたい」と、ベテランらしい気遣いを見せた。
もう一人のベテランもこの日、ようやく存在感を見せた。前半終了間際に同点に追いつかれ折り返した後半早々に、ゴールを決めたマッチだ。会場に漂う嫌な雰囲気を吹き飛ばした。
イギリスのプレミアリーグからレンタル移籍の今シーズンがMLSデビューイヤー。開幕から9試合目で、ようやくMLS初ゴールを決めた。
試合後「(自分の)初ゴールでチームの勝ちにつながったし、チームにも勝利が必要だったので、もちろんいい気分だ」と控えめに喜んだ。
「(マッチが)いてくれてラッキーだ。プレミアリーグでやっていたというにはそれだけの理由がある」とロビンソン監督。この日は無理をさせたくなかった、と途中交代の理由を語った。
ホワイトキャップスがたびたび陥る、決定力欠乏症による連敗を救ったベテラン選手たちを称賛したロビンソン監督。「もっと点を取ることが必要」と語った。「先週はいい試合をしたが、結局勝てなかった。その前のフィラデルフィアでの試合は、非常にまずい試合だった」と振り返り、この日、ようやくチームが噛み合っての勝利に満足そうだった。
カナダデーにDFワストンをファンが大拍手で出迎え
カナダデーにBCプレースで行われたコロラド・ラピッズとの対戦に、キャプテンDFワストン(#4)が帰ってきた。現在ロシアで開催されているFIFAワールドカップにコスタリカ代表として参加していたが、予選で敗退。チームとしては残念だったが、ワストンはチーム初ゴールを決めるなど大活躍した。
BCプレースに戻ったキャプテンを、この日ファンは大拍手で迎えた。
7月のホームゲーム
7月25日(水)7pm モントリオール・インパクト戦 (カナディアン・チャンピオンシップ)
7月28日(土)7pm ミネソタ・ユナイテッドFC戦
(取材 三島 直美)
FWカマラのヘッドの行方を見守る両チーム選手。7月7日シカゴ・ファイア戦。(Photo by Preston Yip)