2017年10月19日 第42号
残念な引き分けだった。この日勝てばシーズン最終戦を待たずに西カンファレンス首位が確定するはずだった。そしてMLS昇格後、初めて首位でプレーオフ進出という快挙を成し遂げられるはずだった。しかし、その楽しみは来週までお預けとなった。
DFニューウェンスキー(#28)の絶妙のパスから先制点が生まれる。10月15日BCプレース
10月15日(BCプレース:22,120)
バンクーバー・ ホワイトキャップスFC 1―1 サンノゼ・ アースクエイクス
先制はホワイトキャップス。29分、MFテチェラ(#13)から右から上がってきたDFニューウェンスキー(#28)にパスを通すと最後はMFレイナ(#29)が決め1‐0。このまま前半を終えた。しかし後半、77分にアースクエイクスが同点ゴールを決める。試合はこのまま引き分けで終わった。
ホーム最終戦は引き分け
ホーム最終戦となったこの日は満員のファンが詰めかけた。勝利で飾ってプレーオフに弾みをつけたいところだった。
先制はホワイトキャップス。相変わらず好調のMFレイナがゴールを決め、リードした。序盤はアースクエイクスに押され気味だった。自陣でのプレーが多く防戦に集中する場面も多かった。それでもやはり好調のMFテチェラのパスからうまく先制ゴールにつないだ。
しかし後半、同点を許した。結局チームは引き分けで、今季のホーム最終戦を終了。ロビンソン監督は「残念だった」を何度も会見で繰り返した。ホームのファンの前で勝ちたかったと語った。プレーオフ進出はすでに決めている。後は順位のみ。この日勝てば首位が決まっただけに、その思いは強かったのだろう。しかし終始表情は明るかった。
シーズン最終戦はポートランドで2位ティンバーズと対戦。「アウェーで戦うにはタフな相手」とロビンソン監督。それでも勝って首位でプレーオフ進出を狙う。
最終順位は最終戦へ
混戦を極める西カンファレンスは、首位すら最終戦まで確定できない大混戦となっている。
現在首位はホワイトキャップス。勝ち点54。2位はティンバーズ、同50。3位シアトル・サウンダーズ、同50。4位スポーティングKC、同49。5位ヒューストン・ダイナモ、同47。ここまでがプレーオフへの切符をすでに手に入れている。
残りは1試合。ホワイトキャップスが敗け、2位と3位が勝つとホワイトキャップスは3位に転落する。3位でプレーオフに進出すると、まずは6位チームとの1試合だけの対戦を経て準決勝に勝ち上がらなくてはならない。2位以上だと、そのまま準決勝へと進出できる。つまり、次の試合は順位が決まるだけでなく、プレーオフでの優位性も決まる。
しかも相手は2位であり、カスケディアライバルであり、同年にMLSに昇格したティンバーズ。熱狂的なファンの多いポートランドでの試合に、ホワイトキャップスは今日のようなミスをしていると、かなり厳しい試合となる。
プレーオフのホームゲーム
プレーオフのホームゲームは、すでにチケットが販売されている。しかし順位は決まっていない。可能性としては、3位での進出になれば10月25日、もしくは26日に6位チームとBCプレースで対戦する。これに勝てば準決勝に進出する。負ければシーズンが終了する。
2位以上ならば、11月5日にBCプレースで試合となる。準決勝、決勝は、ホーム&アウェー方式で行われるため、11月5日のホームの前に、アウェーの試合が対戦チームのホームで行われる。
そのため3位で進出し勝てば、10月にもう1回ホームゲームが行われることになる。すべては10月22日の最終戦にかかっている。
(取材 三島 直美 / 写真 斉藤 光一)
先制ゴールが決まり喜ぶMFレイナ(#29)。10月15日BCプレース