2017年6月8日 第23号
5月30日、ブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)内のチャン・センターで商学部の卒業式が行われ、この席で日系ピアニストのジョン・キムラ・パーカー氏にUBCより名誉博士号が授与された。
UBCから名誉博士号を授与された日系ピアニストのジョン・キムラ・パーカー氏(後方左は小野三太UBC学長)
パーカー氏はエリザベス女王の御前で演奏すること2回、また東京のカナダ大使館で日本とカナダの両首相臨席のもとに演奏した経験を持ち、現在はライス大学(テキサス州)ピアノ科教授、ピアニストとしてソロや交響楽団との共演、室内楽など世界各国で幅広く活動している。2011年の東日本大震災の際にはクイーン・エリザベス劇場でのチャリティーコンサート『がんばれ日本!』に応援にかけつけ、バンクーバー交響楽団を自ら指揮してモーツアルトのピアノ協奏曲を演奏した。
小野三太UBC学長から賞状と学位ストールを受け取ったパーカー氏は卒業生と家族、大学教職員など約1400人を前に「音楽学部の卒業式に都合がつかなかったので今日になりました」と、前置きし「1977年にUBC音楽学部に入学し、リー教授から音楽に対する理解と情熱を学びました。今回の受賞は信じられません。感激しています」と述べた。
今年度はほかに、遺伝学者・小児科医ジュディス・ホール氏、政治家プレストン・マニング氏、グローブ&メール紙コラムニストのアンドレ・ピカール氏が名誉博士号を受賞した。
(取材 ルイーズ 阿久沢)
式典後、母親のパーカー敬子さん(左)やアメリカから駆けつけた家族とともに喜びをわかちあった