赤と緑のクロスのかかったテーブルで埋め尽くされた講堂。どんどん席が埋まり、300人を超す人々が着席した。多くは園児・生徒と保護者たちだが、卒業生の親や日頃同校でのボランティアに精を出す人の姿もあった。
生徒会の大野櫻子さん、大野藝子さんの司会で、本間真理校長のあいさつやゲスト紹介に続き、伊藤秀樹総領事、ケリー・ジャング、エレン・ウッズワース両市会議員からパーティへの期待の込められたメッセージが贈れて会が始まった。
園児たちがステージに上がり、元気一杯に『大きな栗の木の下で』ほかを発表。キョロキョロと会場の親を探したり、手を振ったりする姿がほほえましい。
かわいらしくデコレーションされたエコチェア
同校および日系人会館では、旧館改築のための寄付集めのプロジェクト(募金目標額10万ドル)の一環として段ボール製のエコチェアを販売している。これまでに売れた約300のエコチェアの売り上げを含め、現在目標の87パーセントを達成したとデボラ雑本さんが発表した。
この日のパーティに合わせ、子どもたちはエコチェアに絵を描いたり、ふわふわの綿を貼り付けたりと思い思いにデコレーション。クラスごとに出展した作品には、「かわいいで賞」など賞が付けられ表彰された。


熱気ムンムンの盛り上がり

今年は改築の関係で料理はケータリングだったが、おいしいスイーツはすべて有志の手作り。食事の間、同校生徒によるピアノ演奏があり、上品な雰囲気が漂った。しかし食事が終わればおとなしくはしていられないのが子どもの習性。そこに登場したのがダンスグループ「VAN CITYそうらん」だ。ダイナミックなパフォーマンスに、子どもたちは次々とステージに近づいていき踊りに見入った。
続いて生徒会のメンバーが「チキンダンスを一緒に踊りましょう!」と声をかけると、皆がダンス!ダンス!ダンス!一気にボルテージが上がったところで会場は暗転。スポットライトを浴びた特別ゲスト、サンタがやって来た。サンタにプレゼントを渡され、子どもたちは大喜び。
有志からのドネーションをプレゼントにしたドアプライズの発表もあり、最後はクリスマスや正月の歌で、にぎやかなパーティが締めくくられた。
表の華やかさの陰で、準備や片付け、接客にあたった大勢のボランティアの皆さんのチームワークと心のこもった対応。その精力的な活動ぶりに同校を盛り立てる強い使命感と情熱を感じた熱い夜だった。



(取材 平野香利)

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