冬も本番のここオタワ。今年の冬は珍しく暖かいね〜なんて言っていたところ、今月の16日には、なんと1日に51センチもの大雪に見舞われ、記録的な積雪となりました。ふだんはバスで30分もあれば職場から家に帰れてしまう人たちが、5時間もかかったという話を聞いたほどです。
バンクーバーもすっかり雨、雨、雨の毎日ですね。東海岸は雪、西海岸は雨と、カナダの冬はどこにいてもこの時期、厳しいものがあります。冬はどうしても苦手と言う人は、決して少なくはなく、Snowbirdという言葉が存在するほどです。ご存知の方も多いと思いますが、Snowbirdとは、毎年冬になると、寒さしのぎ(あるいは雨しのぎ)に、天候に恵まれた合衆国南部や中米に数カ月ほど滞在する定年退職者のことを一般的に指します。
バンクーバーからですとアリゾナやカリフォルニア、またメキシコやハワイが人気ですね。そしてこちらオタワやモントリールまたトロントからは、フロリダが行きやすいようです。特にフロリダでは町を歩いていると、寒さをしのぐケベコワたちの影響でフランス語が頻繁に飛び交っており、テレビをつければフランス語放送まで流れているとか! カナダフェスティバルと呼ばれる、ケベック文化を紹介するお祭りも毎年この時期に行われているんですね。
定年退職するにはまだまだ早い私の年代では、今の時期、フロリダをはじめキューバやドミニカ、メキシコといったオール・インクルーシブ旅行に1週間ほど行く家庭が主流となっています。こちらはショートステイなので一時期的なSnowbirdといったところでしょうか。
旅行客の60%がカナダ人だと言われているキューバのバラデロビーチ
(小倉マコ)
■ 筆者プロフィール
カナダ在住ライター。新聞記者を始め、コミックエッセイ「姑は外国人」(角川書店)で 原作も担当。