2018年12月20日 第51号

 

 オックスフォード英語大辞典によると一番定義数(意味)が多い英単語は何かというと、“set”で430の定義数を誇る。2番手にあるのは“run”で、定義数は396もある。しかしそのオックスフォードの辞典も最後に改定されたのは1989年で、30年近くたった今、オンラインの定義では“run”が645もの定義で用いられており、事実上現在一番定義数の多い単語だと言われている。

 読者は“run”と聞くと「走る」の外に何を思いつくだろうか。

I had a little run-in with one of my co-workers today. 「今日は会社の同僚とちょっとしたもめごと起こしちゃったよ」

I ran into my co-worker when I was travelling in Spain! 「スペインを旅行している時に、同僚とばったり会ってしまった」

The electric car runs on lithium batteries. 「その電気自動車はリチウムバッテリーで走る(作動する)」

Before you start the process, you should run it by your manager first. 「そのプロセスを始める前に(一応)マネジャーに通して(話して)おいたほうがいいよ」

My neighbour was almost run over by a car. 「お隣の人はもうすこしで車にひかれてしまうところだった」

My friend runs an exercise gym. 「僕の友達はジムを経営している」

My dad is out right now. He’s running errands for mum.「お父さん今外。お母さんに頼まれてお使いしてる。」

Let’s run a test before we present this slide at the meeting. 「このスライドを会議で見せる前にテストしておこう」

We all like playing games here. It runs in the family. 「うちはみんなゲームするのが好きでね。家族の遺伝だね」

That’s my son’s running joke - he acts like a monkey when people talk to him. 「それ息子がよくするジョークで、人から話しかけられると猿の真似をするんだ」

You have a runny nose. Are you catching a cold? 「鼻出てるじゃない。風邪ひいたの?」

I like my eggs runny. 「卵は半熟がいいな」

 まだまだ用途はたくさんある“run”だが、あまりにもよく聞く単語であるためおそらく、その意味を考える前にもう日常の会話で使っていることが多いだろう。来年もまた「気持ちいい」会話でコミュニケーションをとっていただきたい。

(文・イラスト 亀谷長政)

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。