2016年11月17日 第47号
日本語で「アバウト」というと、通常「あいまい」と取られがちだが、それはそもそも「大体」、「およそ」といった形容動詞の誤用で、「大体、大体って曖昧すぎるんだよ!」という気持ちで使われ始めたに違いない。確かに英語では「およそ〜」(ほかの単語ではapproximately, roughlyなど)という意味で使われているのは確かだが、会話の中ではもっといろんな使い道がある。
副詞として (〜について)
Today’s topic is all about “about”. 「今回はすべて“アバウト”についてです」 これらはもっとも一般に使われている用いられ方で、読者もよく使う表現だろう。
Did you know about this? 「このことについて知ってた?」
What about it? 「それがどうしたの?」
How about this? 「これはどう?」
What are you talking about? 「何の話してるの?」
Almost (もう少しのところで)
We are just about finished the dishes. 「あと少しで茶碗洗い終わるところ」
He was just about to call out her name, but he didn’t. 「彼は彼女をもう呼ぼうとするところだったけど、呼ばなかったんだ」
“Just about!”というと、「あともう少し!」という表現になる。
It’s about time. 「そろそろそうする(すべき)時だよ」 (しびれを切らした感情)
Indirectly (間接的な)
She told me in a roundabout way that she booked her trip to Europe. 「彼女は遠回しな言い方で、ヨーロッパ旅行のチケットを取ったことを告げた」
形容詞として
They have been working around the clock for the last four days to repair the sinkhole. 「彼らはここ4日間休みなしで陥没の修復に取り掛かってきた」
Around the clock for days (四六時中)、24/7(twenty-four/seven=24時間7日間のこと)とも言われる。
He was in the hospital till last week, but now he’s up and about now. 「彼は先週まで入院していたけど、今は起き上がって動ける状態にあるよ」(元気な状態であるということ)
That’s about it for today! 今日はこのくらいかな?
(文・イラスト 亀谷長政)