2020年2月20日 第8号

 ケベック州モントリオールに本社のある航空機・鉄道メーカー、ボンバルディア社は17日、鉄道事業をフランスの鉄道車両大手アルストムに売却することで合意したと発表した。売却額は最大67億米ドル。

 ボンバルディアは、13日にはヨーロッパのエアバスとケベック州政府に、航空小型機A220事業の保有株を売却。小型機事業からの撤退を表明した。6億米ドルの売却資金は負債の返済に充てるという。ボンバルディアは、座席数が100から150席クラスの小型機Cシリーズを開発していたが、開発費の負担が膨らみ、ケベック州政府と連邦政府が資金を提供。しかし、2018年にエアバスからの出資を受け入れ、事業名称をA220に変更した。

 ボンバルディアの社長兼CEOアラン・ベレマー氏は、今回の売却でもケベック州内の3300人の雇用には影響ないと説明した。しかし、ケベック州以外のカナダ国内で、鉄道事業だけでも約3500人の従業員を抱えている。これらの人々の雇用が保障されるかは分かっていない。

 ケベック州フランソワ・レガルト州首相は、アルストムはモントリオールに北米本社を置くことで合意したと語り、これで1500人の雇用が創出されるだろうと語った。

 

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