2020年1月23日 第4号
新しくなる橋のデザイン候補が20日発表された。現在ダウンタウンから南側にかかる3つの橋を順次補強し改築しているブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市。最後に残ったのは、メインとなるグランビル・ブリッジで、片側3車線の巨大な橋は、西側に自転車・歩行者専用レーンを設ける、車にも人にも優しい橋へとデザイン変更されるようだ。
バンクーバー市は昨年9月、新しくするための橋のデザイン6案を用意して、市民の意見を募った。約8千件の意見が寄せられ、決まったのが今回提案されたデザイン。東側の歩行者専用レーンを残しながら、西側に大きく専用レーンを取る案が選ばれた。
他にも東側に大きく自転車・歩行者専用レーンを取るデザインもあったが、西側が選ばれた理由に、バラード・ブリッジを臨む先に見える風景の良さがあったのではないかと担当者は推測している。
この日は最終案の発表とともに、このデザインへの意見を募るための市民との意見交換会の日程も発表。1月24日、25日、28日に開催。会場や時間などの詳細はバンクーバー市ホームページで紹介されている。意見はオンラインからも投稿可能。24日から2月10日まで受け付けている。
グランビル・ブリッジは1954年に開通、当時は歩行者や自転車の通行を想定して建設されていなかった。その理由の一つは、ダウンタウンを通るハイウェイの一部となることを想定して建設されたためで、結局ハイウェイがダウンタウンを通ることはなく、橋だけがハイウェイ仕様のまま利用されることになったという。
すでに65年が経過した橋は常に補修が必要で、危険性も指摘されていることから、橋の全面改修工事に伴いデザインも新しくすることになった。自転車・歩行者専用レーンを大きくとり、徒歩や自転車での通勤を促す環境に配慮した狙いもあり、ミレニアム仕様の橋に生まれ変わるようだ。
市議会で最終デザインが承認されれば、早ければ2021年から工事が始まり、2022年には完成する予定となっている。