2019年11月14日 第46号

 オンタリオ州トロントからブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーに国内線として飛行する予定だった3日のエアカナダ125便が、バンクーバー空港が濃霧のため着陸できないとして急きょアメリカ・ワシントン州シアトル空港に着陸したことが7日分かった。

 着陸した飛行機は整備が必要なため乗客は一度全員飛行機から降りるように促され、その日のうちに飛行機が飛ぶことはないと告げられたという。

 そうなると発生するのがパスポートと大麻問題。国内線として利用しているため、国際線になった時の用意をしていない。パスポート、もしくはアメリカに入国するためのドキュメントが必要となる。

 さらにカナダ国内では合法化されている大麻所持。国内線でも嗜好用大麻製品の持ち込みはこうした緊急の場合を考慮して原則禁止しているが、医療用大麻を使用している人は国内線だからと持ち込んでいる可能性がある。

 CTVバンクーバーによると、インタビューした男性の隣の女性が痛み止めの大麻入り塗り薬を携帯していたという。大麻の話をしたら顔が青ざめていたと話している。

 こうした緊急の場合、航空会社が乗客のサポートをしなければならないが、この男性によるとエアカナダのサポートはなかったという。乗客は全て自己責任で宿泊先などの手配をしなければならなかったと語っている。

 これについてエアカナダは、CTVバンクーバーの取材に対し、現地の委託した業者が対応したと答えている。

 ニュース内では大麻塗り薬を所持していた女性がどうなったかには触れていないが、乗客は全員事なきを得たと伝えていることから、問題なかったのではないかと推測される。

 たとえカナダ国内線とはいえ、こうした緊急事態もあるため、飛行機には大麻を持って搭乗しないという原則は守った方がよさそうだ。

 

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