2019年10月24日 第43号
BC州メトロバンクーバーの公共交通機関を運営管理するトランスリンクは、メトロバンクーバーでのバスの運行が5年前よりも遅くなっているとの報告書を発表した。
「2019年バスの速度と信頼性について」の報告書で、メトロバンクーバーを走るバスの速度が遅くなっている要因は、道路が年々混雑しているためと報告した。全路線の約80パーセントで、その傾向がみられるという。
トランスリンクの担当者は、バスの速度が遅くなるとバスサービスへの信頼度が低くなると語る。それは利用者の満足を下げるだけでなく、年間750万ドルもの余分な経費が掛かるとしている。
この状況を改善するにはトランスリンクだけでできることは限られていて、BC州政府や市と協力しなければできないとケビン・デズモンドCEOは話す。
デズモンドCEOは、もっと市民に公共交通機関を利用してもらいたいなら、バスの遅れを解消しなければならないと主張。そのためには、BC州政府、各市の協力により、バス専用レーンなどの対策を講じる必要があると語った。
トランスリンクは、バス、スカイトレイン、シーバスを運行しているが、利用者が最も多いのがバスで約60パーセントを占める。過去3年で利用者数は14パーセントも増加している。
メトロバンクーバーでは公共交通機関を充実させるプロジェクトが進んでいる。公共交通機関利用者が増え、自動車の利用が少しでも減れば、環境問題への好影響があるため、連邦政府も積極的に支援している。
バスを信頼できる公共交通機関にするためにも早急な対策が必要とデズモンド氏は語っている。