2019年8月15日 第33号
カナダ統計局が発表した7月の労働統計では、24200人が失業し、ロイターによる12500人増加の予測を大きく下回った。失業率は前月の5・5パーセントから5・7パーセントに悪化。今年5月には失業率5・4パーセントと1976年以来の低い水準を記録したが、6月、7月と2カ月連続で悪化した。
要因は労働市場への参入が増加したこと、卸売業、小売業が不調だったことが挙げられている。
7月はフルタイムで11600人、パートタイムで12600人減少。民間企業で69000人減少したが、公的機関は17500人増、自営業が28000人増加した。業種別では建設業で25000人増となった。
地域別失業率ではブリティッシュ・コロンビア州4・4パーセント、ニューファンドランド&ラブラドール州12・00パーセント、プリンスエドワード島8・4パーセントで改善した以外は悪化した。全国で失業率が最も低いのはBC州ビクトリアで3・8パーセント、次いでバンクーバー4・0パーセント。オンタリオ州トロントは5・7パーセントに、ケベック州モントリオールは5・8パーセントにやや悪化、BC州以外の多くの都市で悪化している。
全国的に失業率が悪化した一方で給与は上昇している。全国各州の最低時給も上昇し、全国平均で同月前年比4・5パーセント上昇した。3カ月連続の上昇となる。
州別ではケベック州で6・2パーセント上昇、オンタリオ州で5・1パーセント上昇した。