2018年3月8日 第10号
脳卒中で死亡した青年の心臓を移植した男性が、10キロメートルマラソンを完走した。また心臓を提供した青年の父親が、マラソン会場でこの男性を応援、感激の出会いとなった。
オンタリオ州オタワ市郊外の町カナタで2年前に死亡したのは、アダム・プラショウさん(当時22歳)。そして彼の心臓は、50代前半で重症の心筋梗塞に見舞われてから、階段の上りもままならないほど衰弱したジョン・ディックハウトさんに移植された。
その後健康を回復したディックハウトさん、「この贈り物が、どれほど私と私の家族を変えたかを、提供してくれた青年家族に知らせたい」との思いから、彼らの地元近くで開催されたマラソンに出場することにした。
マラソン当日、プラショウさんの父親リック・プラショウさんは「まるでホッケーの試合に参加している我が子を見ていたような気分だった」と語り、ゴールでディックハウトさんを抱きしめた。
自分の息子が死んだ時、彼の心臓を移植用に提供することに同意するのは「彼の死に直面したことに比べたら、簡単なことだった。何よりもそれが息子の意志だったから」と、プラショウさんは取材に語っていた。