2018年2月15日 第7号

 冬季オリンピック平昌大会(ピョンチャン五輪)が2月9日(現地時間)に開会式が行われ、正式に第23回冬季オリンピックが開幕した。

 開会式ではフィギュアスケート・アイスダンスに出場するテッサ・バーチュー&スコット・モイヤー組が史上初の2人での旗手を務め、カナダ史上最高225人の選手団を率いて入場行進した。

 種目数がさらに増えた今大会では、開会式前から競技がいくつも行われ、アメリカに次ぐ選手団を送ったカナダではメダルラッシュが期待されている。

 そんな中、カナダ待望のメダルは大会2日目。スノーボード男子スロープスタイルのマック・パロット選手、マーク・マックモリス選手が、銀、銅メダルを獲得し、カナダに今大会最初のメダルをもたらした。マックモリス選手は昨年3月にブリティッシュ・コロンビア州ウィスラー付近でのバックカントリー中に大けがを負い、一時は選手生命も危ぶまれたが奇跡の回復。オリンピック代表に選ばれ、試合でも一時はトップにいたが、金メダルを取ったアメリカの17歳に抜かれると、パロット選手にも抜かれ、ソチ大会に続いての銅メダルとなった。

 この日続いては、スピードスケート男子5千メートルでテッド-ジャン・ブローメン選手が銀メダルとなった。1位との差は1千分の2秒。一緒の組で滑っていたノルウェー代表ペダーセン選手のスケートの先が写真判定で、わずかに先にゴールラインを切っていた。カナダの選手が、この種目でメダルを取ったのは、1932年レイクプラシッド大会で銅メダルを獲得して以来の快挙となった。

 さらに同日、女子選手第1号でフリースタイルスキー・モーグルのジャスティン・デュフォー-ラポインテ選手が銀メダルを獲得した。

 待望の金メダルは3日目。フィギュアスケート団体でカナダが圧勝。男子、女子、ペア、アイスダンスと、全ての種目で個人戦でも上位を狙える選手を揃えたカナダが決勝のフリーで男子、ペア、女子と3種目が終わった時点で金メダルを決定。圧倒的な強さだった。それに開会式で旗手を務めたバーチュー&モイヤー組が花を添え、ソチ大会では銀メダルだった団体で念願の金を獲得した。

 さらに、この日は2つ目の金メダルが飛び出した。モーグル男子のミカエル・キングスバリー選手。今シーズン好調を維持していたキングスバリー選手が他の選手を寄せ付けない強さで圧勝。カナダ2つ目の金メダルとなった。この日は、スノーボード女子スロープスタイルでロリエ・ブローイン選手が銀メダルを獲得。強風が吹く厳しいコンディションの中、うまく調整して練習中のケガにも負けず銀メダルを獲得した。

 3つ目の金メダルは大会4日目。今大会から新種目として導入されたカーリングのミックスダブルスで、ケイトレン・ロウズ&ジョン・モリス組が初代金メダリストに輝いた。さらに、この日は女子選手が活躍。スピードスケート女子ショートトラック5百メートルでキム・ボーティン選手が銅メダル、リュージュ1人乗り女子のアレックス・ゴー選手が銅メダルに輝いた。カナダがリュージュ1人乗りでメダルを獲得するのは、男女合わせてもカナダ史上初となった。

 

 

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