2018年1月18日 第3号
ケベック州モントリオール市では1日より、スーパーなどで買い物の際に使われるポリ袋の配布を禁止する条例が施行された。
対象となるのは、厚さが50ミクロン以下のポリ袋で、光や熱で分解するよう添加物が混入された生分解性ポリ袋も含まれる。カナダの大都市でこうした規制が施行されたのは、モントリオール市が初めてとなる。
一方、スーパー内で提供されている、野菜や果物を入れるポリ袋や、肉を入れるビニール袋などは対象外となる。
同市では年間約200億枚のポリ袋が消費されるが、14パーセントほどしかリサイクルされていないと説明するジャン=フランソワ・パレントー市議会議員はまた、街中に散らばるポリ袋はその景観を損なうとともに、生態系に大きな害を及ぼしていると取材に語っている。
ポリ袋禁止を最初に表明したのはデニス・コデール前市長で、2016年のことだった。そして昨年8月には決議案が市議会で可決された。この条例で影響を受ける事業主などには、この決定に対応するのに十分な時間があったと、パレントー議員。
施行は1日からだが、事業主には6カ月間の猶予期間が設けられる。6月以降は違反した個人事業主には最高1000ドルの、また企業には最高2000ドルの罰金が科せられる。
同様の規制はブリティッシュ・コロンビア州ビクトリア市が7月から導入する意向を表明しているが、同州バンクーバー市は導入には慎重な姿勢をとっている。またオンタリオ州トロント市は2012年に施行を試みたものの、実現しなかった。小売業界やプラスチック業界は、こうした規制は不要である上、事業や利用者に不便を強いるとして反対している。