2017年12月7日 第49号
ケベック州議会は11月30日、店員が来店客に対して使う挨拶をフランス語だけにするという動議を、111対0の全会一致で可決した。
同州モントリオールなどでは、仏英混在の挨拶『ボンジュール・ハイ』がよく使われていた。以前から英語を混在させて話すケベック州民が多すぎることを憂慮していたケベック党は、州内でフランス語を話す人口が減少していることが、最新の国勢調査からも明かになったことから、この動議の提出に及んだ。
また『ボンジュール』は多くの人に認識されているフランス語のひとつであり、この動議でフランス語がケベック州の公用語であることが再確認でき、意味のある動議だったとピエール・カール・ペラドー同党党首は語っている。
フィリップ・クイヤール同州首相は、条例まで使って挨拶をフランス語のみにするというのはばかげているとコメントしながらも、個人的にはフランス語だけの挨拶が好ましいとメディアに語っていた。 ケベック党の州議会代表を務めるパスカル・ベルベ議員は「挨拶をフランス語のみにするということは、英語圏コミュニティとともにあるフランス語圏都市の、本来の自分たちの姿になるということだ。最初の挨拶は『ボンジュール』であるべきで、それがフランス語圏への敬意を表すことになる」と取材に語っていた。
同党が提出したオリジナルの動議では、仏英混在の『ボンジュール・ハイ』を『不快な表現』とまで非難していたが、これは州内のフランス語話者と英語話者の間に不必要な対立を引き起こすとして、削除された。最終的に採択された動議は、以下のような文言となっていた。
「地元ならびに世界からの顧客に接する小売店およびその従業員に対し、その挨拶を『ボンジュール』としてもてなすよう、求める」