2017年5月4日 第18号

 サスカチワン州サスカツーンに住むジリアン・ランゲンさん(28歳)は、難病の嚢胞性繊維症により両肺の機能を失ったが、2016年2月に23歳で死亡したリアンヌ・ジャーメインさんの両肺の移植手術を受け、一命をとりとめることができた。

 ジャーメインさんの家族は、娘の臓器が誰に移植されたかは知らされていなかった。その後ランゲンさんとは、マニトバ州の臓器移植支援団体を通じ、無記名で文通を始めた。そして手紙のやり取りを重ねたうえで、ランゲンさんと会うことを決意した。母親のリンダさんをはじめ、ジャーメイン家からは10人が面会に臨んだ。

 ランゲンさんに会い、抱き合った時には娘の呼吸を聞いているようだったと語り、感無量だったとリンダさん。

 ランゲンさんも、いつも臓器提供者がどんな人だったのかに思いを馳せていたが、今回そうした自分の疑問に答えが出て、こんなにうれしいことはないと取材に話していた。

 

 

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