2017年2月23日 第8号

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州議会が14日再開した。議会再開初日には副総督が開会の式辞で政権政党の政策を読み上げる。今回の式辞内容は今年5月に予定されている選挙直前となることから、選挙を意識した内容となった。

 経済政策では好調な州経済を反映して、州民に還元することを約束。ただどういう形で還元するのか詳細は一切含まれなかった。今週にも発表される予算案で示すものとみられている。

 所得税や消費税の減税、電気料金、保険料、自動車税の値下げなどが考えられると伝えられている。

 その他、教育、住宅、公共交通機関、環境問題対策での自由党のこれまでの功績に言及。さらに深刻な薬物問題への解決に力を入れると約束したほか、アメリカとの間で交渉が続いている製材に関する協定への解決に、2006年協定締結時に連邦政府国際貿易大臣として関わったデイビッド・エマーソン氏を任命したと発表した。

 野党新民主党(NDP)ジョン・ホーガン党首は、選挙80日前に有権者を囲い込もうとしていることが見え見えと批判。これまで、保険料や自動車保険、電気料金などを値上げし、富裕層からの献金を抱え込んで行ってきた政策に、もう州民は騙されないと語った。

 今回の式辞には、昨年から問題となっているクラーク州首相の献金問題や献金制度改革については一言も触れられていなかった。献金制度については、連邦政府、オンタリオ、ケベック州などが改革に乗り出しているが、クラーク州首相は改革する必要がないと主張している。BC自由党はクラーク州首相への5千ドルの献金パーティー券や、不動産や、天然資源会社などからの巨額の献金受け取りが明らかになり問題視されている。

 

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。