2016年12月1日 第49号

 連邦政府・環境気候変動省は11月25日、2030年までに温室効果ガス排出量を30メガトン削減することを目標とすると発表した。

 詳細は、州政府や関連産業を含めて協議決定し、2017年2月に発表するとしている。

 同日トロントでキャサリン・マッケナ環境・気候変動相が記者会見し、「クリーン燃料基準」構想を発表した。目的は、燃料の炭素強度(エネルギー消費当たりの二酸化炭素排出量)を下げ、燃料からエネルギー製造のために派生する一定の排出量を削減する。

「国民は、比較的安価で、安全で、クリーンな燃料によるエネルギーを望んでいる」とマッケナ環境相。州政府、関連産業、先住民族、非政府機関の協力を得てカナダ独自の基準を制定すると語った。さらにクリーン燃料基準を導入することにより、クリーンエネルギー産業を促進させ、バイオ燃料や、電気、水素などの代替燃料、比較的クリーンな天然ガス産業の活発化も視野に入れていると語った。

 カナダは昨年のパリ会議で2030年までに2005年比で30パーセントの温室効果ガス排出量削減を目標に掲げ、先月批准した。しかし環境省の調査では、現在のままではこの目標を達成するのはかなり厳しいとされている。

 クリーン燃料基準は自動車だけでなく、住宅、建物、産業界にも適用するとしている。

 

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