2016年9月8日 第37号
中国の上海で習近平国家主席と会談したジャスティン・トルドー首相は1日、表現の自由、多様化の容認の重要性などについて話したとともに中国に人権の保障を促したと、中国ビジネスマンの集いで語った。
「簡単な話し合いではなかった」としながらも必要なことだったと強調した。
トルドー首相は今回の中国訪問では、キャノーラ問題や自由貿易など経済関係の強化とともに、現在中国当局にスパイ容疑で拘束されているカナダ人男性ケビン・ガラットさんの釈放も大きな課題となっている。前日にはガレットさんの家族が状況が進展しないことにいらだちを示していた。今回の習国家主席との会談で、この問題の政治的解決はなかった。
また、2国間の自由貿易については、中国側はオーストラリアやニュージーランドとの間で合意したような関係を要求しているが、カナダ側は慎重な姿勢を示している。クリスティナ・フリーランド国際貿易相は中国との経済関係強化には前向きな姿勢を示しているが、自由貿易については「急いでいない」と語っている。