2016年8月11日 第33号

 サスカチワン州中部で先月中旬に起こったパイプラインからの原油流出事故で、汚染された川の水質が定められた上水道の基準を下回っていることが、わかった。

 ハスキー・エナジーが運用するパイプラインで事故が起こったのは同州メイドストーン近く。原油と、輸送効率を上げるための添加物(希釈剤)の混合物が約25万リットル、ノース・サスカチワン川に流れ込んだ。

 水質検査は事故の発生当日から、同社やサスカチワン州、カナダ保健省、またアメリカの専門機関などが参加して開始された。現場から下流へ約20キロメートルの範囲の60カ所あまりで行われ、これまでに1000個以上のサンプルが採取されてきた。そのうち検査が完了した900個以上の結果から、報告書が作成された。

 この川の水を上水道に利用していた流域の町では、事故以来取水を中止して、他の水源に頼っている状態が続いている。報告書で基準値以下であることが分かったとはいえ、これらの町のろ過システムは水中に原油が混入することを想定していないため、もし原油や添加物が混入していても除去することはできないという。

 このことを踏まえ、サスカチワン州のブラッド・ウォール首相は、独立機関によるさらなる水質検査と、リスクアセスメントが必要だとコメントしている。

 

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