アメリカ・ノースカロライナ州ラーレーに住むジム・マクガースさん(57歳)は、アルバータ州フォートマクマレーの山林火災のニュースを知った時、何かをしなければと感じたという。

 特に家族や友人がフォートマクマレーやカナダ国内にいるわけでもなく、そもそもカナダには数えるほどしか来たことがないマクガースさん。しかしその思いに突き動かされた彼は車で国境を越え、4000キロメートルの道のりを遠路はるばる同州エドモントンの緊急支援サービス協会までドライブしてきた。

 5月25日に現地に到着したマクガースさんは、すぐさま支援物資配送センターで1週間ボランティア作業に従事し始め、6月1日にノースカロライナ州への帰途に着いた。今までにボランティア経験すらなかった彼をここまで動かした原動力は何だったのか。マクガースさんは、1996年に自宅のすぐそばを通り抜けるハリケーンに遭遇し、激しい風雨と停電、多くの樹木が倒れるといった被害を受けたことがあり、その経験も理由のひとつだと答えているが、「カナダはアメリカのお隣さんじゃないか」とも話している。

 逆にマクガースさんは、ボランティア活動で出会った避難生活者が、多くのものを失いながらも前向きに生きているのを目の当たりにして、パワーをもらうことができたと語っている。

 メディアが自分を取材したことについてマクガースさんは、自分は大したことはしていないと答えながらも、このニュースが他の人の行動につながればうれしいと語っていた。

 

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