ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーの、ヘイスティングス・パークにあるラグビー/サッカー場エンパイア・フィールドに、新しい芸術オブジェを建設する計画が進んでいる。

 シアトル在住のアーティストによる『ホーム・アンド・アウェー』と名づけられたオブジェは、まるでスキーのジャンプ台を連想させるような、幅の狭いV字型の観客スタンド。スコアボードからヒントを得たといわれる原案が一年前に提示された時には賛否両論が巻き起こったが、このたびその最終デザインが決まった。

 予算40万ドルのこのプロジェクトは、昨年春には公園委員会が一般市民からの意見を得るため、プロジェクトを遅らせた経緯もあるが、調査に参加した400人あまりの人の大半(90パーセント以上)は、プロジェクトに対し好意的、もしくは中立の意見で、建築物が大きすぎるとか周囲の景観を損ねるといった理由の反対意見は少数にとどまったという。

 いずれにせよ、高さ14・6メートルという、そのスタンドの高い位置からでも観客が安全に景観を楽しめるようにするため、公園委員会は安全性に問題がないかどうかの調査に重点を置いており、また様々な許可や認可を得る必要があることから、竣工は早くて10月になる見込み。

 この芸術的観客席の設置は、ヘイスティングス・パークのリニューアルプロジェクトの一環として行われる。大型予算と何十年という単位のスケジュールで行われているこのプロジェクトでは昨年夏、1000万ドルをかけた同パーク内の様々な運動施設を備えたプラトー・スポーツ・パークのリニューアルと、エンパイア・フィールドへの新しい競技コースの設置が完了している。

 

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