カナダオリンピック委員会(COC)は13日、労働環境の改善策を発表、前会長が起こしたセクシャルハラスメントのような行為が二度と起こらないよう強化すると発表した。

 COCマーセル・オーブ前会長(68)は、昨年10月3日、会長職を辞任することを発表した。その直接の理由は同委員会の女性職員からのセクシャルハラスメントで訴えられためだが、当時、同前会長は「COCの運営に支障をきたすことを避けるため」と理由を語った。

 昨年9月25日、女性職員の正式な訴えを受け、前会長に対する調査を開始。その1週間後にはさらに女性が訴えたため調査が拡大され、同会長によるセクハラ、もしくは他のハラスメントの被害が広範囲に及んでいることが明らかになった。

 この事件を受け、トリシア・スミス新会長の下、こうした被害者を出さないための強化策を検討。「その時もっと何かできたはずだということは明らか。被害にあった委員会の職員、もしくは委員会以外の人々に本当に申し訳ないと思っている」と語り、「信用を取り戻すのは容易ではないが、がんばるしかない」と環境を改善し、国民の信頼を取り戻していくことを強調した。

 18日には、この件に関連し、さらに3人が解雇されたことが明らかになった。

 今年はオリンピックイヤー。COCが最も重要な役割を果たす必要がある今年、発表した改善策をすぐに実行に移すことを誓った。

 

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