How to Live 『暮らしインフォ』
知っててよかった!
突然やってくるデータ消失のための対策

 


 


人々のさまざまなSOSに誠実な人柄で対応する
竹内辰彦さん


パソコンが熱くなりやすいなら、すぐにノートパソコン用のファンを購入しよう。この上にパソコンを置いて使う

外付けハードドライブを購入するときは、もともとプロテクターが付いているものがおすすめ

外付けのハードドライブは、コンパクトなものが使いやすい。まさにパスポートサイズ


 家族や友達との思い出いっぱいの旅行写真、仕事関係の重要な文書。パソコンには仕事やプライベート双方の大切なデータが保存されている。そのパソコンのデータが飛んでしまったという話を周囲から耳にしたことは、誰にでもあるのではないだろうか。他の誰かに起こってもまさか自分には、とのんきに構えていたらさぁ大変。起こったときにはすでに手遅れで泣くしかない、なんてことにもなりかねない。

 かくいう記者もそのひとり。先月、データが飛びかけるトラブルに見舞われ、パニック状態に陥り、データを守ることの大切さを身をもって実感したところだ。そのときに助けてくれたのが、ジャパンPCリペアサービスの竹内辰彦さん。パソコンのスペシャリスト竹内さんの適切な処置により、3日間かけてなんとかデータを取り戻すことができた。これまでさまざまなトラブルに対応してきた竹内さんに、データの守り方必勝法を聞いた。


 パソコンのデータというのはHDD(ハードディスクドライブ)という記憶装置に保存されます。もし何らかの原因でHDDが壊れると大事なデータは一瞬にして消失してしまいます。そんなことのないように常にバックアップを取るように心がけてください。

1.HDDが壊れやすい状況になる原因とは

■スタンバイモードは避ける!
 HDDは電源を入れるとき、あるいは切るときが最も壊れやすいんです。中途半端な状態(スタンバイモードやスリーピングモード設定)にするよりも、完全に電源を切るか、あるいはパソコンの電源は入れたままでモニターだけを切るような設定にしましょう。

 HDDがアクセス中(HDDのランプが点滅しているとき)は強制的に電源を切らない。これはよくあることですが、画面がフリーズしたのですぐに電源を切るというのは、不良セクタ(ハードディスクの物理的な損傷によりデータが記録できなくなる)やヘッドクラッシュ(電源を瞬間に切ったことでヘッドがディスクに接触しヘッドおよびディスクの磁性面を傷つけること)の原因になり、HDDを壊すことにつながります。この場合にはHDDのランプを確認し(HDDのアクセス音でも判る)、ランプが点滅していないことを確認してから電源を切るようにしてください。

■パソコンが熱くなったら要注意!
 パソコン自体が熱くなるようだったら要注意です。通常ノートパソコンにはCPUファンというものがついておりそれでCPUを冷却していますが、その冷却装置に原因があると本体が熱くなります。この熱がHDD部分にも移ってくるようだと、HDDの寿命を短くし、ヘッドクラッシュする原因にもなりかねません。そのような場合には、パソコンアクセサリとしてノートパソコン用ファンというものがあるので、それらを利用して冷却するようにしましょう。

 ノートパソコンのファンを使うだけでパソコンの寿命も延び、CPUのスピードも当然速いまま安定します。ちなみにCPUというのは、それ自体を壊れないようにするため、熱くなると自動的に速度を落として熱を下げ、また温度が下がるともとのように速くなるようにできています。ですからパソコン本体の温度を下げれば、CPUは速いまま使えてHDDにも負担をかけない、ということになります。

 また、ウイルスやスパイウェアなどに感染すると、データが流失したり紛失したりすることがあるので、ウィルス対策もしっかりやっておきましょう。

2.HDDが壊れる前にバックアップを

 HDD自体は壊れる前に何らかの症状が出ることがあります。たとえば、時々ブルー画面になる、ウインドウズ起動に時間がかかるようになってきたなど。ウイルスに感染していないのにパソコンの動作が鈍い、パソコン本体から変なメカニカル音(カタカタなど)が聞こえるようであれば、それらはHDDが壊れる兆候だったりします。突然やってくるデータ消失。そんなことが起きないよう、常日頃から外部記憶装置などを使って、データを守っていただきたいと思います。外部記憶装置としては、フラッシュメモリ、外付けハードディスクドライブ、CD、DVDなどがあります。

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 「スタンバイモードを常用」、「パソコン自体が熱くなる」…竹内さんの話は、そのまま記者自身がやっていたことであった。フリーズする前の3日間は、特にパソコンがオーバーヒートし、画面がブルーになったり、ウインドウズの起動もとても時間がかかる状況だった。今思えば、パソコンもパソコンなりにこちらにメッセージを送っていたわけだ。1日でも遅かったら、データ救出も難しかっただろう。

外付けハードドライブはコンパクトなものがおすすめ
 その後はすぐに外付けハードドライブを購入した。これははじめ500GBの大きいものを買ったのだが、使ってみると大きくて使いにくい。500GBまでも必要ないとわかり、パスポートサイズの120GBのもの(116ドル)と交換してもらった。これにはプロテクターがついており、コンパクトで便利。外付けハードドライブはショックに弱いと聞いているので、プロテクターがついているから安心して使用できる。加えて写真などはDVDにもこまめに焼くことにしている。

安すぎるファンは効かないものもある
 パソコンを切るときも、スタンバイモードを使うのを止め、ちゃんと電源を切るようにした。だがパソコンはその後も熱くなりやすかったので、竹内さんに聞いたところ、「パソコンに内蔵されているCPUファンの機能が低下しているから、すぐにノートパソコン用のファンを買った方がいい」と言うことで、早速50ドルのノートブック・クーリング・チルマットを購入。安すぎるのは効かないものもあるそうなので、40〜50ドルのものを選ぶようにということ。使ってみると、これまでの熱さが嘘のように消え、安心してパソコンを使用することができるようになった。

 このように、今回のトラブルのおかげでいろいろと学んだ。いつ、何が起こるかわからない。大切なデータは、常日頃から自分の手でしっかり守る。これに尽きるようだ。

(取材 西澤律子)

(この記事の掲載は2008年5月8日 第19号です。)