MAPLE 2008

2008年7月30日 第31号 掲載
 

8月もイベントがいっぱい!“ボールパーク”
Nat Bailey Stadiumへ行こう!


 6月から始まったバンクーバー・カナディアンズのレギュラーシーズンは、ここ最近の好天候もあり、たくさんの観客で賑わっている。今回は、カナディアンズの試合が行われるナット・ベリー・スタジアムをより詳しく紹介しよう。さまざまなイベントで盛りだくさんな“ボールパーク”で、野球だけでなくカナディアンズの全てを楽しもう!
(取材 大津彰久)


ナットベリースタジアム(左手前)と、2010年のオリンピックでカーリングが行われる予定のヒルクレスト/ナットベリー・スタジアムパークを建設中

祭のハイライトはやっぱり御神輿

ここから将来のメジャーリーガーが生まれるかもしれない

 

stadium

・Reserved Grandstand $11.00
※55歳以上は $9.00
・Box Seats $14.00
・Diamond Club $20.00
・Wheelchair/Companion $9.00


チケット購入のボックスオフィス

 


レフト側にあるウィールチェア専用エリアの奥に、子供たちが遊べるチルドレンズ・プレイ・エリアがある。ミニゴルフなど、家族で野球観戦に来ても、子供たちも飽きること無く楽しむことができる。



外野の左翼、右翼のポール際にピッチャーの投げた速度が表示される掲示板が設置されている。ちなみに速度はマイル表示(1マイル=約1.6キロ)



外野の左翼と右翼に掲げられた「A&W」の看板。この2枚の看板に、カナディアンズの選手がホームランで当てると、球場にきている観客にA&Wのハンバーガーとドリンクが無料で配られる。さらに、$500がチルドレンズ・ホスピタルに寄付される。


センターのバックスクリーンには、打席に入る、各選手の打率やその日の成績が電光掲示板に映される。選手の顔と名前を照らし合わせてみよう。


初の黒人メジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの背番号「42」。アメリカの全ての野球場のライトフェンスにこの「42」が描かれている。ちなみにメジャーリーグでは永久欠番になっており、日本のプロ野球にやってくる元メジャーリーガーたちは、こぞってこの「42」をつけたがる


一塁側からライトに向けて広がるBBQエリア。企業などのクライアント向けに企画されており、1団体50人以上で申し込みが出来る。1人当たり$34で、ホットドッグやハンバーガー、サンドイッチやサラダ、アイスクリーム、ドリンクなど、基本的に食べ放題で、プログラムの記念品ももらえる。さらに、スタンドの席も確保されているので、BBQエリアでの観戦もスタンドからの観戦も両方できる。

 


 


今年からカナディアンズのマスコットとして登場したボブ・ブラウン・ベア。ホームゲームには毎試合、フィールドやスタンドなど、ありとあらゆる場所に現れる。見つけたらハイファイブやハグ、記念写真を撮ったりしてみよう。


カナディアンズと各スポンサーから、ギブアウェイとして配られる商品が球場内コンコースに展示されている。プレートフレームやマウスパッド、ヘルメットや傘など、さまざまなギブアウェイが用意されている。

8月14日(木)…マウスパッド (19歳以上の大人先着1000名)
8月15日(金)…ランチボックス (12歳以下の子供先着1000名)
8月17日(日)…バッティング・グラブ (12歳以下の子供先着500名)
8月24日(日)…子供用キャップ (12歳以下の子供先着500名)
8月31日(日)…傘(先着1000名)



カナディアンズの公式グッズが買える売店。ユニフォームのレプリカやキャップ、Tシャツ、ミニバットやミニフラッグ、ピンバッチなど応援グッズはここで購入できる。人気グッズはキャップとレプリカユニフォームだそうだ。


スタジアム内にある売店。ホットドッグやハンバーガーのほか、フライドポテトやビール、ソフトドリンク、ポップコーン、綿飴、ピーナッツ、寿司、アイスクリーム等々、品数豊富にそろえられている。


各イニング毎に、さまざまなイベントが行われる。写真左上は寿司レース。左下は、5回のグラウンド整備の時に行われる、グラウンドキーパーによる息の合ったダンス。そして今シーズン9回(8月は3回)行われる試合後の花火ショー。その他にも、チキンダンスや、7回には恒例の「7th Inning Stretch」で“Take Me Out To The Ball Game”を大合唱するなど、数多くのイベントが行われる。


<今後の花火スケジュール>
 8月16日、23日、30日(土)



 


General Information
場所:Nat Bailey Stadium
4601 Ontario St. Vancouver

<車で行く場合>
Cambie St.またはMain St.でQueen Elizabeth Parkを目指し、29th Ave.と交わるところからパークの方向に向かえば、数ブロックで到着する。

<バスで行く場合>
Cambie St. を走る15番、またはMain St.を走る3番に乗り、29th Ave.との交差点を目安に下車。Queen Elizabeth Parkに向かって歩いて行くと球場が見えてくる。
詳細も含めて球団ウェブサイト
www.canadiansbaseball.comをチェックしよう。

 

ホシノドリームズプロジェクトからインターンシップでカナディアンズへ
  藤野哲平さん、野尻宇宙さん


 スポーツビジネスを通じて、将来を担う人材を育成するプロジェクト「ホシノドリームズプロジェクト」。その第1期生として選ばれ、バンクーバー・カナディアンズのインターン生として働く若者、藤野哲平さん(25)と野尻宇宙さん(22)。二人の共通点は小さい頃から野球少年で、根っからの野球好き。そして将来は球団に関わる仕事をするという夢を持っている。

プロの球団を経営したい!
 高校球児として甲子園を目指してプレーしていた藤野さんは、大学ではクラブチームに所属。海外に興味があったこともあり、アメリカのエージェントを通してサマーリーグに2カ月半参加した。ジョージア州やテネシー州など4州にまたがるリーグで見たのは、オーナーが存在するチームで、インターン学生によるチーム運営だった。もともと大きなお金を動かすビジネスをしてみたいという夢を持つ藤野さんは、大学時代からプロの球団オーナーかジェネラルマネージャーになりたいという大きな目標を持つようになった。


寿司レースで見られる藤野さん扮するBCロール

試合の合間にグラウンド整備する野尻さん

 

「全力」でかけるこの1年
 25歳になる今年は、藤野さんにとって勝負の年と考えていた。日本で一般の企業を退職し、今回のプロジェクトに参加したのもそういう気持ちからであった。カナディアンズでの作業は球場のペンキ塗りや掃除など試合前の準備に始まり、マスコットの着ぐるみを着てクライアント営業に出かけるなど多岐にわたった。「ひとつの部署ではなくカナディアンズの経営にもっと関わりたかった」と正直な気持ちもあったが、バンクーバーにいる日本人・日系人に一人でも多くカナディアンズのことを知ってもらうため、飛び込みで企業に営業に行ったりとバンクーバーでの限られた日々を、今年の目標に掲げた「全力」で駆け回った。

カナダのスポーツ文化を体感
 島根から横浜に出て大学に通いながら今回のプロジェクトに参加した野尻さんは、横浜ベイスターズでしたインターン経験、そして今回のカナダでの経験など多くの事を学んで、将来は日本の球団で働く夢を持っている。
 カナディアンズではボール・パーク・オペレーションという部署で、試合前の準備や試合中のグラウンド整備などをこなしながら、海外の球団経営からファンサービスなどを肌で感じ、日本のプロ野球に取り入れられることはないかと日々考えている。カナディアンズでの経験で印象的なのは「スポーツが文化の一部になっている点」だという。日本にそのまま取り入れるのは、文化の違い、性質の違いで難しいが、少し工夫をすればエンターテインメントの部分を取り入れることは出来ると感じているそうだ。

感謝の気持ちをもって
 カナダに来る直前、父親から「最後に頼れるのは自分自身」という励ましのメッセージをメールで受け取ったという野尻さんは、そんな父親を誰よりも尊敬し、感謝している。カナディアンズでのインターン中にも多くの人と出会った。「これまで出会った人たち、いろんな人に感謝している」と何事にも常に感謝の気持ちで物事に接する。日本に戻り大学を卒業した後は、今度はアメリカの大学でマネージメントの勉強をすることを考えている。


藤野さんと野尻さん(中央)を囲んでボール・パーク・オペレーションのスタッフたち

 二人は今回のインターンで日本との野球の違いを実感した。もちろん文化の違いが大きいが、日本の感覚で「野球」を楽しむというより「ベースボール」を楽しむ、そして「球場」ではなく「ボールパーク」に来てほしいと言う。確かに公園やディズニーランドなどのアミューズメントパークに行く感覚で足を運んでみると、各イニング毎に行われるイベントであったり、毎試合行われるプロモーションなど、必ず納得できるだろう。
 二人には、今回の経験を活かして大きな夢に向かって頑張ってもらいたい。そして彼らが作り出した「ボールパーク」での「ベースボール」を楽しみに行こう。