MAPLE 2008

2008年6月5日 第23号 掲載
 

TD Canada Trust Vancouver International Jazz Festival
第23回TDカナダトラスト・バンクーバー国際ジャズフェスティバル
      開催期間6月20日〜29日

 


昨年のグランビル・アイランドでのフリーコンサート

鉄道ファンなら見逃せない蒸気機関車ツアー
 

 

■夏の扉を開くホットイベント国際的ジャズフェスティバル


 毎年50万人以上の人びとが集まる大人気のジャズフェスティバルが、今年も6月20日から10日間にわたって催される。オープニングを飾るのは、11回もグラミー賞を受賞している伝説的なジャズプレイヤー、ハービー・ハンコック。今年、グラミー賞の最優秀アルバム賞に輝いた『リバー:ジョニー・ミッチェルへのオマージュ』の中から代表作が演じられる。

この他、ウエストコーストのジャズシーンを50年以上リードし続けてきたピアニスト、デイブ・ブルーベック、70年代からカナダを代表するブルース・グループとして根強い人気を誇っているカウボーイ・ジャンキーズ、世界各地で活躍している日本人ジャズピアニスト藤井郷子など、聞き逃せない“ギグ”がぎっしり並んでいる。



 

■まずプログラムをゲットしよう!


 バンクーバー・ジャズフェスティバルは、オーフューム劇場やザ・センター・イン・バンクーバー・フォー・パフォーミングアーツ(ザ・センター)などの大型会場を始め、メディア・クラブやオドゥールズなどのクラブ、そしてガスタウンやグランビルアイランドなど、40カ所近くの場所で演奏が行われる。

まず、総合プログラムを入手して早めに予定を立てるのが、このフェスティバルを楽しむコツだ。プログラムはクラブやレストラン、観光案内所やショッピングモールの案内所など、市内のあちこちに置かれている。また、フェスティバルを運営しているコースタル・ジャズ & ブルース・ソサエティ(CJBS)のサイト(www.coastaljazz.ca)からもプログラムをダウンロードすることができる。


ガスタウンでのフリーコンサート




■切符の入手は早めに


 毎年、話題のコンサートは売り切れが続出している。切符は早めに予約しておくと良いだろう。電話予約はJAZZ HOTLINE(電話:604-872-5200)やTICKETMASTER(電話:604-280-4444)。また、TICKETMASTERのウエブサイト(www.ticketmaster.ca)からオンラインで予約することも可能。電話やオンラインでの予約にはクレジットカードが必要で、VISA、マスターカード、アメリカンエクスプレス、ダイナースクラブなどのカードが利用できる。また、メトロタウンなど主要ショッピングモールにあるTIKETMASTERの窓口で直接購入することもできる。

なお、ズールー・レコード(1972 W.4th Ave., Vancouver 電話:604-738-3232)とハイラフ・レコード(1317 Commercial Dr., Vancouver 電話:604-251-6964)の2店でも大人用一般席の切符を販売している。ただし、これらの店ではアイロンワークスとウエスタン・フロントで催されるコンサートは扱っていないので要注意。

ディスカウント・パス
人気コンサートの切符が15〜45%も割引になる、お得なパスも用意されている。このパスはJAZZ HOTLINE(電話:604-872-5200)でのみ予約を受け付ける。また、事前にCJBSのオフィス(316 W. 6th Ave., Vancouver 電話:604-872-5200)へパスを受け取りに行く必要がある。

1)Festival 4-Pack  $88+サービスチャージ
 ザ・センター、コモドアー、ラウンドハウス・パフォーマンス・センター、パフォーマンス・ワークスの4会場で催されるコンサートのうち、4つのプログラムを選ぶことができる。ただし、6月27日にザ・センター行われるジェシー・クックのショーはパスに含まれていない。

2)Festival 3-Pack $33+サービスチャージ
 ウエスタンフロントとアイロンワークスのいずれかで催されるコンサートのうち、3つのプログラムを選ぶことができる。




■一押しプログラムはこれ!


ハービー・ハンコック
6月20日@ Orpheum Theatre
1960年代から常にジャズの第一線に立ってきた巨人。今年グラミー賞を受賞したアルバムからの演奏が楽しみ。
Herbie
Herbie Hancock
藤井郷子
6月28日@ Roundhouse Performance Centre
ニューヨークで注目され、本拠を日本に戻した後も国際的なピアニストとして活躍している。コンテンポラリー・ジャズに“日本の香り”をブレンドしたユニークな作品でも有名。
Fujii
Satoko Fujii
ジャズ・アット・リンカーン・センター・オーケストラ
6月27日@ Orpheum Theatre
「ジャズはやっぱりビックバンド」という人なら聞き逃せない。リンカーン・センターをホームグラウンドに、ジョン・コルトレーンやデューク・エリントンなどと共演した経験を持つ精鋭15名がジャズの神髄を聞かせてくれる。
Lincoln Concert Orchestra
Jazz at Lincoln Center Orchestra

エリ・ベネット
6月22日@Victory Square
サキソフォンの天才プレーヤーとして注目されている18歳の青年。トロントとバンクーバーをベースに、オスカー・ピーターソンやジェイムス・ムーディなどとも共演している。

 

Pink Martini
Pink Martini
Davie Brubeck Quartet
Dave Brubeck Quartet

Davine Brown
Divine Brown
Maceo Parker
Maceo Parker
Cowboy Junkies
Cowboy Junkies

 

 

■無料コンサートもいっぱい


 コンサートの料金は、それぞれのプログラムによって$20〜75と幅があるが、実は無料のパフォーマンスも150回以上行われる。ガスタウンのスチームクロックの周辺や、ヘイスティングスとキャンビー通りの角にあるビクトリー・スクエアー、イエールタウンのラウンドハウスなどでの無料演奏は、ジャズフェスティバルならではの盛り上がりで、有料コンサートとはひと味違う楽しさ。特に若手の演奏家が出演するビクトリー・スクエアーでのプログラム(6月21日と22日)に注目したい。

 また、このジャズフェスティバルと連携して、ノースショアやグランビルアイランドでもジャズのコンサートが行われる。7月1日のカナダデーには、グランビルアイランド内の4カ所で12時半から様々な演奏が行われる。特に注目したいのは、バンクーバーで最も人気のあるジャズトリオの一つ、ポール・プリメリー・トリオの無料演奏。7月1日の19時半からパフォーマンス・ワークスで行われる。


■クラブシリーズもチェック


 バンクーバー市内の各クラブでも期間中、連日、各グループが演奏している。

 オフィシャルスポンサーにもなっているリステル・ホテル/オデュールレストラン&バー(The Listel Hotel/O'Doul's Restaurant & Bar)でも、毎夜9時から11時半まで白熱したジャズ演奏が楽しめるほか、12時から2時まではオフィシャル・ジャムセッション・サイトとなっており、マイク・アレン・クワルテットとの競演で大物ゲストが飛び入り参加する。同ホテルには多くのミュージシャンが宿泊しており、有名ジャズメンが出没する隠れ家的存在。

 クラブやレストランで行われる演奏には、飲み物や食事代の他に、それぞれの場所によってカバーチャージが加算される。

(取材:宮田麻未 写真:Coastal Jazz & Blues Society / TD Canada Trust Vancouver International Jazz Festival)