MAPLE 2008

2008年5月8日 第19号 掲載
 

憧れのプリンスエドワード島
〜小説「赤毛のアン」の誕生した美しい自然を訪ねて〜

 



赤毛のアンの家として有名な「ハウス・オブ・グリーン・ゲーブルズ」

 

■行き方
 飛行機、車、バス、VIA鉄道、クルーズなどでアクセス可能。

■島を巡るにあたって
 プリンスエドワード島(PEI)の雄大な田園風景を楽しむには、やはり車をレンタルして好きな時に好きな場所へ出かけるのがベストだろう。レンタカーは基本的に大きな町や空港にはあるが、春から夏にかけての観光シーズンは、事前に予約を取っておくことをお勧めする。
 体力に自信のある人は自転車で島巡りというオプションも。ただ、まっすぐな一本道や小さな砂利道が田舎町に向かうにつれて多くなるので、自転車の故障や交通ルールを守らない車には気をつけよう。

■宿泊
 B&B(朝食つきの宿)はカナダ一と言われるほど評判が良い。東海岸特有の木造建ての家に、比較的広い部屋、そしてフレンドリーなホスト、値段も相場がダブルで50〜60ドルとお手頃。朝食時にはホストやほかの旅行者ともおしゃべりする機会もあるので、ローカルしか知らない穴場やおいしいレストランなど教えてもらおう。ちなみに記者のお気に入りのB&Bは、ノース・ラスティコのアンディーズ・サーフサイド・イン(Andy's Surfside Inn)。緑に囲まれた静かな丘の上に、大きな木造の家が、海に面して立ちはだかり、眺めも雰囲気も最高!
 またアウトドア派にはキャンプという選択肢も。海岸沿いにキャンプ場があるので海の匂いや波の音で朝を迎えられるのもPEIならではの経験になるだろう。だが、夏でも朝はちょっと冷えるのでフリースジャケットは忘れずに。

■食べ物
 PEIに来たらやはりロブスターは食べたい。だいたいどの地域に行ってもLOBSTERと書かれた大きな看板があがっているので見過ごすことはまずないだろう。観光局で薦められたのはキャベンディッシュ(Cavendish)にあるフィッシャーマンズ・ワーフ・ロブスター・サパーズ(Fisherman's Wharf Lobster Suppers)で、メインディッシュのロブスター(500グラム)に、サラダ、チャウダー、ムール貝、デザートなどが食べ放題で、なんと1人30ドル。観光客に人気らしく、当日も、お店の前には観光バスが2〜3台停まっており、店内は一杯。このロブスター1匹+食べ放題のサラダバーとデザートバー形式が、PEIの観光スポットでは定番だというので、一度試してみるのも悪くない。

 

■見所

静かな漁村ノース・ラスティコ(North Rustico)

 

 漁業の村として知られるノース・ラスティコ。夕方になるとたくさんの漁船が小さな波止場に戻り、その日釣れた魚を波止場近くの魚屋で売ってくれる。マグロなど大きな魚の収穫がある日は、電動ノコギリで目の前でさばいてくれることも。また短いが散歩コースも波止場沿いにあるので、夕方にでも散歩がてらに寄ってみるのが面白いだろう。釣り好きには、朝からスポーツ・フィッシングツアーが人気だ。



日が暮れるにつれてノース・ラスティコの波止場は漁師でいっぱいに

小さな漁村ノース・ラスティコ

 


 

赤毛のアン巡りにニューロンドンとキャベンディッシュ
(New London/Cavendish)


 この地域は小説「赤毛のアン」の作者ルーシー・モンゴメリが生まれ育った場所ということで、赤毛のアン関連の観光スポットがたくさんある。なかでも赤毛のアンの家として知られる「ハウス・オブ・グリーン・ゲーブルズ」は、やはり見ておきたい。緑の屋根が目印のこの家は、物語通りに家中が改装されており、家の裏には「恋人の小径」そして家の前に広がる森には「お化けの森」の舞台になった場所もある。また作家モンゴメリが35年間住み、実際に「赤毛のアン」を書いた家の跡が残る「サイト・オブ・ルーシー・モード・モンゴメリズ・キャベンディッシュ・ホーム」も近くにあるので訪問したい。

 ほかにも作家モンゴメリが生まれた家と知られる「ルーシー・モード・モンゴメリ・バースプレイス」やモンゴメリが結婚式を挙げた「グリーンゲーブルズ博物館」にも行ってみたい。まだまだ物足りないという人には、PEI観光局の「アンお勧め3日ツアー」に参加してみよう!
http://www.gov.pe.ca/visitorsguide/explore/j_anneitinerary.php3

 


美しい自然に囲まれて




赤土のビーチで日光浴


 PEIというとやはり赤土のビーチが有名。砂浜は西海岸ではまず見ることない赤土で、そこらじゅうに赤い砂岩が転がっている。ビーチマットを敷いて、のんびりと読書をしたり、旅の回想にふけったり、寝たり食べたりと、好きなことをして時間を過ごせる。有名なのは、キャベンディッシュ・ビーチ(Cavendish Beach)。またキャベンディッシュ・ビーチの近くにあるオービーヘッド(Orby Head)では赤土の段崖が印象的。ローカルに人気というブラックリー・ビーチ(Brackley Beach)も寄ってみたい。


赤土の断崖



都会が恋しくなったらシャーロットタウン
(Charlottetown)


 雄大な自然に囲まれた静かな農村や漁村を訪問したあとに、シャーロットタウンに来るとちょっとしたカルチャーショックに。いくら小さいとは言え州都だけあり、バンクーバーのダウンタウンのミニチュア版と言っても過言ではないだろう。

 ダウンタウン内は端から端まで1キロ弱の歩ける範囲で、クイーンストリート沿いは雑貨屋、本屋、服屋にカフェといった小さなお店が立ち並び、歩くだけでも楽しい。また犬を連れて散歩しているカップルや、子供を連れた家族連れ、そしてGQからでてきたようなオシャレな若者など、他の地域では、あまり目にすることのなかったローカルの姿もあちらこちらで見られるだろう。


カナダ建国会議が行われた州議事堂のプロビンスハウス。シャーロットタウンに来たらカナダの歴史にも触れたい



 港方面に向かうと、ピークスワーフと呼ばれるマーケットがあり、お土産屋が立ち並ぶ。PEI名産の赤土Tシャツやロブスターチップス、また赤毛のアン人形などもここで購入できる。赤毛のアングッズを買う前にはきちんとアン・ライセンス局からのロゴがついているかどうか確かめよう!


このロゴがついている赤毛のアングッズは、正式にライセンス局から認定された品物


■PEI地図


 ノース・ラスティコは地図中ではキャベンディッシュとダルベイの間。
記事のなかで取り上げた場所は、地図中ではすべてクイーンズ地区にあたる。


(提供:Canadian Network / www.go-canada.net)


(取材 小林昌子/写真提供 Tourism PEI)